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サムギョプサルの肉の部位はバラ肉だけ?|モクサルとの違いと選び方

サムギョプサルの肉の部位まとめ 豚肉

「サムギョプサルって、結局どの部位の肉を使えばいいの?」と、スーパーの精肉コーナーや焼肉店のメニューの前で迷ったことはありませんか。

実はサムギョプサルはバラ肉(三枚肉)が基本ですが、モクサルなど首周りの部位との違いを知るだけで、選び方も焼き方もぐっとうまくいきます。

サムギョプサルの肉の部位はバラ肉だけ?実は複数ある全種類

サムギョプサルの基本部位は豚のバラ肉(三枚肉)ですが、モクサルをはじめとする複数の部位が「サムギョプサル」として提供・販売されています。

サムギョプサルに使われる「バラ肉(三枚肉)」とはどの部位か

サムギョプサルに使われるのは、豚の腹側に位置するバラ肉(三枚肉)です。

豚の胸から腹にかけたこの部位は、脂肪と赤身が交互に層を重ねているのが特徴で、断面を見ると白と赤のしましまがはっきりと確認できます。

「サムギョプサル(삼겹살)」という名前自体、韓国語で「三(sam)+層(gyeop)+肉(sal)」を意味していて、この三層構造がそのまま料理名の由来になっています。

日本のスーパーで「豚バラ」として売られている部位が、ほぼそのままあてはまります。

厚切りにして網の上に乗せたとき、じゅうじゅうと脂が滴り落ちながら表面がこんがり焼けていく

あの香ばしさは、バラ肉特有の脂と赤身のバランスから生まれています。

モクサルとはどの部位か|首肉が使われる理由

モクサル(목살)は、豚の首まわりの肉、いわゆる「豚首肉」または「豚肩ロースの上部」に相当する部位です。

日本では「豚トロ」や「ネック」と呼ばれることもあります。

首まわりの筋肉は日常的な動作で常に使われるため、筋繊維が発達して霜降り状に細かい脂が入り込んでいます。

バラ肉ほど目立った脂身の層はないものの、赤身の中にきめ細かくサシが入ることで、噛むたびに旨みがじわりと広がるのがモクサルの持ち味です。

サムギョプサル専門店でモクサルが人気を集める理由は、こってりしすぎないのに肉の旨みがしっかり感じられるという、ちょうどいいバランスにあります。

トンサムギョプサルなど、バリエーション部位の種類

サムギョプサルには、バラ肉・モクサル以外にも派生したバリエーションがあります。

名称部位特徴
サムギョプサル豚バラ(三枚肉)脂と赤身の三層構造。王道のジューシーな味わい
モクサル豚首肉(肩ロース上部)サシが細かく旨みが深い。脂のしつこさが少ない
トンサムギョプサル豚バラの厚切り通常より厚く切り出したバラ肉。肉感と食べごたえが強い
オギョプサル皮付き豚バラ(五層)皮を残したことで層が五層に。コリコリした食感が加わる

トンサムギョプサルの「トン(돼지)」は韓国語で「豚」を意味し、通常のサムギョプサルよりも厚みを持たせた切り方をしています。

オギョプサルは皮(表皮)をそのまま残したバラ肉で、脂の層が一段多く見えることから「五層の肉」の名がつきました。

日本の豚肉の部位呼びと韓国式の違いはあるか

日本と韓国では、豚肉の分割基準や部位の呼び方に微妙な違いがあります。

日本の「豚バラ」は皮なしのバラ肉が主流ですが、韓国では皮付きのまま提供するスタイルも多く、同じ「バラ肉」でも食感が異なることがあります。

また、日本の「豚トロ」は首から肩口の脂の乗った部分を指すことが多く、韓国のモクサルとほぼ重なりますが、精肉店によって切り出す位置や厚みが異なるため、名前だけでは判断しきれない場面もあります。

スーパーで購入する際は「モクサル=豚首肉または豚肩ロースの上部近辺」と覚えておくと、売り場でスムーズに見つけられます。

焼肉店のメニューで「モクサル」と「サムギョプサル」が別表記な理由

サムギョプサル専門店や韓国料理店のメニューを見ると、サムギョプサルとモクサルが並列で掲載されているケースが多くあります。

これは料理のスタイルは同じでも、使用する部位がまったく異なるからです。

バラ肉のサムギョプサルは脂のコクとジューシーさが前面に出る一方、モクサルは肉の旨みと適度な歯ごたえが際立ちます。

どちらが「本物」というわけではなく、好みや体調によって選ぶのが、韓国現地でも一般的なスタイルです。

サムギョプサルの部位がこんなに分かりにくいのはなぜ?

サムギョプサルの部位が混乱しやすい背景には、料理名が部位名を兼ねているうえ、日韓で肉の分割基準が異なるという二重のわかりにくさが重なっています。

「サムギョプサル」という名前が示す部位の意味と由来

「サムギョプサル(삼겹살)」は、前述のとおり「三層の肉」を意味する韓国語の部位名です。

もともとは料理名ではなく食材の名前であり、日本語で言えば「豚バラ焼き」を「豚バラ」と呼んでいるのに似た感覚です。

料理と食材の名前が一致しているため、初めて目にする方が「どの部位のことなのか」と混乱するのは、ごく自然なことです。

韓国では安価なバラ肉を炭火で焼いて食べるスタイルが1970年代以降に大衆化し、今では韓国の国民食のひとつとして定着しています。

専門店が各地に増え、部位や熟成・タレのバリエーションも豊富になった今も、その原点にあるのは「手軽においしい肉を焼いて食べる」というシンプルな楽しさです。

モクサル(首肉)が持つ筋肉構造とサシの入り方の違い

豚の首まわりは、日常的な動作で絶えず動く筋肉です。

運動量の多い筋肉は繊維がしっかりと発達し、その隙間に細かい脂肪が入り込みやすくなります。

これがモクサルにサシが入る仕組みで、バラ肉のように大きな脂身の層を形成するのではなく、赤身の中に霜降り状に脂が均一に分散します。

焼いたときにバラ肉より縮みにくく、肉の厚みが保たれやすいのも、この筋肉構造の特性によるものです。

バラ肉を好む人は「脂の甘みとジューシーさ」に、モクサルを好む人は「肉そのものの旨みと噛みごたえ」に魅力を感じる傾向があります。

日韓で肉の切り分け基準が異なる背景

韓国では豚の首から肩にかけての部位をモクサルとしてひとまとめに扱う傾向がありますが、日本では「肩ロース」「ネック」「ウデ」と細かく分けて流通させることが多いです。

韓国の部位名対応する日本の部位
삼겹살(サムギョプサル)豚バラ(三枚肉)
목살(モクサル)豚首肉・豚肩ロース上部
항정살(ハンジョンサル)ほほ肉・かしら近辺
갈매기살(カルメギサル)横隔膜(ハラミ)

この分割基準の違いが、スーパーで「モクサルに近い肉」を探すときの混乱を生んでいます。

日本の精肉売り場では「豚首肉」や「豚トロ」と表記されているものが、モクサルに最も近い部位として手に入りやすい選択肢です。

サムギョプサルの肉の部位を正しく選ぶ3ステップ

部位の違いを理解したら、次は実際に「どう選んで、どう調理するか」です。

スーパーでバラ肉とモクサルを見分けるチェックポイント

スーパーでサムギョプサル用の肉を選ぶとき、パッケージを見るだけでも部位の判断はある程度できます。

  • バラ肉:白い脂身の層と赤身の層が交互に重なって見える。断面がはっきりとした縞模様になっている
  • モクサル(豚首肉):全体的にピンク〜赤みが強く、脂が霜降り状に散っている。縞模様はなく均一な色合い
  • 厚さの目安:サムギョプサル用は8mm〜1.5cm程度。薄切り用と同じ棚に並んでいることもあるので、厚みを必ず確認する

韓国系のスーパーや業務用食材店では「モクサル」とそのまま表記されているケースもあります。

見つからない場合は「豚トロ」や「豚首肉」という表記を探してみてください。

部位別の下処理と臭み取りのコツ

豚肉の臭みが気になるとき、部位によって適した下処理が異なります。

バラ肉は脂が多いぶん、酸化した脂特有のにおいが出ることがあります。

冷水に5〜10分ほど浸してから水気をしっかり拭き取るか、料理酒を薄くまぶして10分ほどおく方法が効果的です。

モクサルはバラ肉ほど脂のにおいは出にくいですが、首まわり特有のクセが気になる場合は、りんご果汁やヨーグルトに15〜30分ほど漬け込む方法があります。

どちらの部位も、焼く直前に冷蔵庫から出して15分ほど常温に戻しておくと、中まで均一に火が通りやすくなります。

自宅でサムギョプサルを再現するときの部位ごとの焼き方

部位推奨の火加減片面の焼き時間の目安(8mm厚)ポイント
バラ肉中火〜強火3〜4分出てきた脂はペーパーで拭き取ると臭み軽減
モクサル中火2〜3分焼きすぎると繊維が締まって硬くなる
トンサムギョプサル(厚切り)弱〜中火5〜6分蓋をして蒸し焼きにすると中まで火が入りやすい

フライパンで焼く場合、バラ肉はまず脂身の部分を立てて側面から先に加熱すると、余分な脂が落ちてカリッとした食感になります。

モクサルは断面がほんのりピンクを保つくらいで皿に移し、余熱で仕上げるのが柔らかく仕上げるコツです。

モクサル・バラ肉・代替部位の比較と失敗しない選び方

どの部位が自分の好みに合うかを整理して、材料が手に入らない場合の代替案もまとめます。

バラ肉(サムギョプサル)とモクサルを食べ比べたときの差

両者の違いをひと言でいうなら、「脂の旨み vs 肉の旨み」の対比です。

比較項目バラ肉(サムギョプサル)モクサル
脂の量多い(層状)中程度(霜降り状)
旨みの特徴脂のコクが前面に出る筋肉の旨みが濃く広がる
食感ジューシーでやわらかい適度な歯ごたえがある
カロリーの目安(100g)約395kcal約240〜260kcal
向いている人脂の甘みを楽しみたい人肉感を重視したい人・脂が得意でない人

カロリーの差は100gあたり130〜150kcal前後になることが多く、ダイエット中でもサムギョプサルを楽しみたい場合は、モクサルが現実的な選択肢になります。

「ヘルシーに食べたいけれど、がっつり肉の満足感も欲しい」という場合は、モクサルを選ぶのが一番バランスが取れています。

国産豚と輸入豚、部位選びに違いはあるか

市場で流通しているサムギョプサル用の豚肉は、国産豚と輸入豚(主にアメリカ産・カナダ産・デンマーク産)に大きく分けられます。

比較項目国産豚輸入豚
脂の質やわらかくクセが少ないやや締まっていることが多い
旨みの傾向淡白でさっぱりした甘みしっかりした肉の旨み
価格高め比較的リーズナブル
流通の状態冷蔵流通が多い冷凍流通が多い

国産豚は脂の融点が低く、口に入れたときのなめらかさとやさしい甘みが特徴です。

家庭でこだわって作るなら国産のバラ肉やモクサルを選ぶと、下処理が少なくて済み、仕上がりの違いも実感しやすいです。

輸入豚は価格が抑えられており、大人数でわいわい楽しむ場面での使い勝手に優れています。

バラ肉が手に入らないときの代替部位と向いている調理法

サムギョプサル用のバラ肉や豚首肉が近所のスーパーでは見つからないこともあります。

そんなときに役立つ代替部位の候補です。

  • 豚肩ロース(厚切り):モクサルに最も近い食感と旨みが得られる部位。サムギョプサルスタイルで焼いても違和感が少ない
  • 豚トロ(ネック):脂のノリが強いため、少量でも満足感が高い。焼きすぎると硬くなるので注意が必要
  • 豚スペアリブ(骨付きバラ):骨まわりの旨みが強く、蒸し焼きや煮込みとの相性が良い。大人数でのホームパーティー向き

骨付きのスペアリブをサムギョプサル風に焼く場合、圧力鍋で下茹でしてから網に乗せると骨から外れやすく、仕上がりが格段に食べやすくなります。

サムギョプサルの肉の部位を知れば、今日から焼き方が変わる

バラ肉かモクサルか、国産か輸入か

部位の違いを知る前は「なんとなく焼く」しかなかったサムギョプサルが、今日から選んで、考えて、自分好みに仕上げられる料理になります。

バラ肉の脂が網の上でじゅうじゅう音を立てる瞬間も、モクサルを噛んだときに旨みがじわっと広がる感覚も、どちらも正真正銘のサムギョプサルです。

次にスーパーの精肉コーナーに立ったとき、「今日は脂を楽しむ日か、肉の旨みを味わう日か」と迷えるようになる

その小さな変化が、食卓のたのしみをひとつ増やしてくれます。

部位を知ることは、料理をもっと自分のものにするための、いちばん手軽な入り口です。

牛田 和也

牛肉・ホルモン料理の情報サイト「肉のある暮らし」運営者。100店舗以上の焼肉店・精肉店への訪問と月3〜5回の自宅調理の検証を継続的に行い、部位の選び方から下処理・調理技法まで幅広く研究。当サイトでは、農林水産省・JMGAの公的データデータや業界資料をもとに、牛肉のカロリー・栄養成分・特徴を確認しながら、実食・調理検証を組み合わせた情報発信を行っています。

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