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ステーキの焼き加減ランキング7段階|部位・温度・英語表記の完全一覧

ステーキの焼き加減ランキング 牛肉

「ステーキの焼き加減、結局どれが一番おいしいの?」という疑問は、外食でも自炊でも必ず直面するテーマです。

焼き加減はレア・ミディアムレア・ミディアム・ウェルダンの4段階だと思っている方も多いですが、正確には7段階あり、それぞれに適した部位・温度・シーンがあります。

この記事では、7段階の焼き加減をランキング形式で整理した上で、中心温度・英語表記・部位との相性・家庭での再現コツまでを一気に解説します。

「今日ステーキを焼く前に読む」「外食で注文するときに確認する」どちらの使い方にも対応できる構成にしています。

  1. ステーキの焼き加減ランキング7段階一覧
    1. 1位 ミディアム
    2. 2位 ミディアムレア
    3. 3位 レア
    4. 4位 ミディアムウェル
    5. 5位 ウェルダン
    6. 6位 ブルーレア
    7. 7位 ベリーウェルダン
  2. 焼き加減7段階の特徴・温度・英語表記を完全一覧で比較する
  3. 部位と厚みで最適な焼き加減は変わる
    1. 赤身(ヒレ・ランプ・モモ)はレア寄りが満足度を作りやすい
    2. 脂の多い部位(サーロイン・リブロース)はミディアムが強い
    3. 厚み別のおすすめ焼き加減早見表
    4. 部位×焼き加減の組み合わせまとめ
  4. 中心温度で焼き加減を決めるとブレがなくなる
    1. 焼き加減別の中心温度チャート
    2. 余熱(キャリーオーバー)が最大の落とし穴
    3. 「火から外す温度」と「着地温度」の2軸で管理する
    4. 温度計がないときの代替チェック(触感・断面の色)
  5. 店で困らない焼き加減の言い方と英語表記
    1. 焼き加減の英語表記一覧(rare〜well done)
    2. 好みを一言で伝えるテンプレ
    3. 鉄板提供の店では一段レア寄りで注文する
  6. 家庭で焼き加減の成功率を上げるコツ
    1. 最大の失敗は焼きすぎ:火から外すタイミングを早める
    2. 厚みと器具別の火入れ手順
    3. 休ませと締め焼きで仕上げる
    4. トラブル別の応急処置早見表
  7. シーン・好みで選ぶ焼き加減のおすすめ
    1. 初めて焼く・外さない選択をしたいとき
    2. 赤身のうま味を最大限に楽しみたいとき
    3. おもてなしで複数人に提供するとき
    4. 健康・食べやすさを優先するとき

ステーキの焼き加減ランキング7段階一覧

焼き加減のランキングは「香ばしさ」「肉汁の豊富さ」「食感のバランス」「家庭での再現しやすさ」の4軸を同等に評価した総合順位です。

「どれが絶対正解」ではなく、部位・厚み・食べる人の好みで最適解は変わります。

ただし迷ったときの指針として、まずこの序列を頭に入れておくと判断がぶれにくくなります。

1位 ミディアム

ミディアムは香ばしさとジューシーさのバランスが最も取りやすく、幅広い部位・火力環境で再現しやすい焼き加減です。

中心が薄いピンク色で、噛むとほどよい弾力があり、脂の甘みと肉汁の両方を感じられます。

サーロインやリブロースのような脂の多い部位では、ミディアムに仕上げることで脂が適度に溶けて香りと甘みが最大限に引き出されます。

家庭のフライパンで初めてステーキを焼く方にとっても、目標に設定しやすい着地点です。

項目内容
中心温度の目安60〜63℃前後
断面の色薄いピンク〜ピンク
食感弾力があり、肉汁はまだ豊富
向いている人初めて焼く・外さない選択をしたい
おすすめ部位サーロイン・リブロース・肩ロース
注意点休ませ不足だと肉汁が切った瞬間に流れやすい

2位 ミディアムレア

ミディアムレアは肉のうま味とやわらかさを最も強く感じられるゾーンで、ステーキ通に最も支持されている焼き加減です。

中心が赤みのあるピンクで温かく、噛み出しの肉汁と脂の甘さが口に広がります。

表面はしっかりと焼き固まっており香ばしさもあるため、「外の香り」と「中の柔らかさ」が両立する焼き加減とも言えます。

一方で、温度管理が少し甘くなると一気に火が入りすぎるため、厚めの肉を選んで余裕を持って焼くことが成功のコツです。

項目内容
中心温度の目安54〜57℃前後
断面の色赤みのあるピンク
食感柔らかく、肉汁が豊富
向いている人肉のうま味・柔らかさを優先したい
おすすめ部位ランプ・イチボ・ヒレ(2〜4cm)
注意点温度が上がりすぎると一気に硬くなる

3位 レア

レアは「柔らかさと肉汁感を最優先」したいときに選ぶ焼き加減です。

中心が赤く、食感は非常に柔らかく、噛んだ瞬間の肉汁の多さが特徴です。

ただし表面の焼きが不十分だと香りが立たず、「生っぽさだけが目立つ」状態になりやすいため、導入の高温焼きでしっかり表面に褐変香を作ることが重要です。

上質な赤身でスジの少ないカットほど相性が良く、鮮度と素材の選び方が仕上がりに直結します。

項目内容
中心温度の目安48〜52℃前後
断面の色
食感非常に柔らかく、肉汁が最も多い
向いている人柔らかさ最優先・上質な赤身を楽しみたい
おすすめ部位ヒレ・シャトーブリアン(2〜3cm)
注意点鮮度の確認と温度管理がシビア

4位 ミディアムウェル

ミディアムウェルは、中心の赤みをわずかに残しつつ「しっかり火が通った安心感」も欲しいときに便利な焼き加減です。

「レアは不安だけど、ウェルダンほど固いのも嫌」という方にちょうどよい着地点です。

脂のある部位を選べばパサつきを感じにくく、香ばしさも十分に出ます。

余熱で温度が上がりやすいゾーンなので、火から外すタイミングを少し手前に設定することが安定のコツです。

項目内容
中心温度の目安65〜68℃前後
断面の色うっすらピンク寄りの薄茶
食感弾力が増し、肉汁はやや少なめ
向いている人安心感と程よい柔らかさを両立したい
おすすめ部位リブロース・肩ロース(2cm前後)
注意点焼きすぎると一段パサつきやすい

5位 ウェルダン

ウェルダンは中心まで完全に火が通り、赤みがほぼなくなった状態の焼き加減です。

安心感を最優先したい方や、赤みが苦手な方に選ばれます。

赤身部位では水分が抜けて硬さが出やすいため、脂の多い部位か薄めのカットを選ぶと食べやすさが保ちやすくなります。

火力を落としてじっくり仕上げることで、焦げずに中心まで均一に熱を通せます。

項目内容
中心温度の目安70〜71℃以上
断面の色ほぼ均一な茶色
食感締まった食感・肉汁は少なめ
向いている人赤みが苦手・安心感優先
おすすめ部位サーロイン・薄めのカット
注意点赤身は硬くなりやすい

6位 ブルーレア

ブルーレアは表面だけを短く焼き、中心はほぼ生に近い状態を楽しむ焼き加減です。

肉の生っぽい風味がダイレクトに出るため、鮮度と素材の質が仕上がりに直結します。

上質な赤身でクセの少ないカットだと魅力が出やすいですが、好みが極端に分かれる焼き加減でもあります。

初めて試す方は外食で体験してから家庭に持ち込むのが安全です。

項目内容
中心温度の目安46〜50℃前後
断面の色濃い赤・中心が冷たい
食感非常に柔らかく、生に近い
向いている人生に近い食感が好き・素材を楽しみたい
おすすめ部位上質な赤身の厚切り
注意点鮮度と衛生管理がシビア・好みが分かれる

7位 ベリーウェルダン

ベリーウェルダンはウェルダンをさらに超えて完全に火を入れた状態で、赤みがまったくなくなる焼き加減です。

「完全に火が通っていないと不安」という方や、子ども・高齢者に提供する際の安全優先の選択肢として位置づけられます。

水分が大きく抜けるため、薄めのカットと脂の多い部位を選ぶこと、そしてソースで補うことが食べやすさを保つポイントです。

項目内容
中心温度の目安75℃以上
断面の色均一な茶〜濃い茶
食感締まった固め・乾きやすい
向いている人赤みゼロを安心の条件とする方
おすすめ部位薄切り・脂の多い部位
注意点乾燥しやすいのでソースとの相性が重要

焼き加減7段階の特徴・温度・英語表記を完全一覧で比較する

焼き加減を整理する際に「名前・温度・英語表記・断面の色」を一表にまとめておくと、外食での注文や家庭での目標設定に使いやすくなります。

英語表記は海外のステーキハウスや高級レストランで注文する際に必要になるほか、肉用温度計のパッケージや海外の料理サイトでも頻繁に使われる表記です。

温度は「休ませ後の着地温度」を目安として記載しています。

日本語英語表記中心温度の目安断面の色食感の目安
ブルーレアBlue Rare46〜50℃濃い赤・冷たい生に近い柔らかさ
レアRare48〜52℃非常に柔らかい
ミディアムレアMedium Rare54〜57℃赤みのあるピンク柔らかく肉汁豊富
ミディアムMedium60〜63℃薄いピンク弾力があり肉汁まだ多い
ミディアムウェルMedium Well65〜68℃うっすらピンク〜薄茶やや締まった食感
ウェルダンWell Done70〜71℃以上ほぼ均一な茶締まった食感
ベリーウェルダンVery Well Done75℃以上均一な茶〜濃い茶固め・乾きやすい

「段階が多くて覚えにくい」と感じる場合は、まずミディアムレア・ミディアム・ウェルダンの3点を基準として覚え、そこから上下に調整する考え方が実用的です。

部位と厚みで最適な焼き加減は変わる

焼き加減の名前が同じでも、部位の脂量・繊維の細かさ・厚みによって「おいしさのピークが出る温度帯」は変わります。

たとえばヒレをウェルダンで仕上げると水分が抜けて硬くなりやすい一方、サーロインをミディアムで仕上げると脂が溶けて甘みと香りが際立ちます。

部位と厚みに合わせて焼き加減を選ぶことが、同じ食材からの満足度を最大化する近道です。

赤身(ヒレ・ランプ・モモ)はレア寄りが満足度を作りやすい

赤身部位は脂が少ない分、火を入れすぎると水分が抜けて硬くなりやすい性質を持ちます。

柔らかさを最大限に活かすためには、レア〜ミディアムレアのゾーンで仕上げるのが基本方針です。

ただし「噛み締めながら赤身のうま味を楽しみたい」という場合は、ミディアムまで上げて香ばしさを取る選択も成立します。

  • ヒレ・シャトーブリアン:レア〜ミディアムレアが失敗しにくい。繊維が細かく脂が少ないため、柔らかさの訴求が活きる
  • ランプ・イチボ:ミディアムレアが合わせやすい。赤身のコクと香りのバランスがちょうどよく出る
  • モモ・シンタマ:焼きすぎると硬くなりやすいので、ミディアムレアを上限として設定するのが安全

脂の多い部位(サーロイン・リブロース)はミディアムが強い

リブロースやサーロインのような脂が多い部位は、脂が溶けることで香りと甘みが引き出されます。

このタイプはレアすぎると脂が十分に溶けず「重さ」だけが残ることがあり、ミディアム前後まで火を入れることでバランスが整います。

脂の融点(ラードの場合、豚脂よりやや低い28〜40℃程度と言われる牛脂の場合)を意識して、中心温度を60℃前後に安定させると「お店のような香り」が出やすくなります。

  • サーロイン:ミディアムレア〜ミディアムで脂の甘みが最大化する
  • リブロース・リブアイ:ミディアムで脂が溶け、噛み心地と香りのバランスが最高潮になる
  • 肩ロース:筋間脂が多め。ミディアムで休ませを長めに取ると食べやすい

厚み別のおすすめ焼き加減早見表

厚みが増すほど中心の温度上昇が遅くなるため、狙った焼き加減で止めやすくなります。

逆に薄いカットは一瞬で焼き加減が進むため、レア寄りを狙う場合は強火短時間の勝負になります。

厚みの目安狙いやすい焼き加減理由
〜1.5cmミディアム〜ウェルダン熱が中心まで素早く通り、温度の止めが難しい
2〜3cmミディアムレア〜ミディアム調整幅が最も広く、家庭での扱いやすさが高い
3cm以上レア〜ミディアムレア中心に熱が届くまでに時間があり、レア寄りを狙いやすい

部位×焼き加減の組み合わせまとめ

部位と焼き加減の相性を一表にまとめると、注文時・調理前の判断が速くなります。

部位おすすめ焼き加減避けたい焼き加減ポイント
ヒレ・シャトーブリアンレア〜ミディアムレアウェルダン以上繊維細・脂少。柔らかさ重視
サーロインミディアムレア〜ミディアムレア脂の甘み・香りを引き出す
リブロース・リブアイミディアムブルーレア脂を十分に溶かして甘みを出す
ランプ・イチボミディアムレアウェルダン以上赤身のコクと香りを両立
肩ロースミディアムレア以下筋間脂多め。休ませ長めが吉
モモ・シンタマミディアムレアウェルダン以上硬くなりやすいので火を入れすぎない

中心温度で焼き加減を決めるとブレがなくなる

焼き加減を「なんとなく焼き色で判断」していると、肉の厚み・器具の蓄熱・焼く前の肉の温度によって大きくブレます。

中心温度を基準にすることが、焼き加減を安定させる最も確実な方法です。

肉用温度計(デジタル・クイックリードタイプ)は1,000〜3,000円前後で購入でき、一度使うと手放せなくなるアイテムです。

焼き加減別の中心温度チャート

以下の温度は「休ませ後の着地温度」として記載しています。

火から外した直後はこれより2〜5℃低い状態でも、余熱で上昇して着地点に到達します。

焼き加減休ませ後の着地温度火から外す目安温度
ブルーレア46〜50℃44〜48℃前後
レア48〜52℃46〜50℃前後
ミディアムレア54〜57℃52〜54℃前後
ミディアム60〜63℃58〜60℃前後
ミディアムウェル65〜68℃63〜65℃前後
ウェルダン70〜71℃以上68〜70℃前後
ベリーウェルダン75℃以上72〜74℃前後

温度計を中心に刺すときは、側面から水平に差し込むと中心部を正確に測れます。

上から垂直に刺すと先端が底付近の温度を測ってしまうことがあるため注意してください。

余熱(キャリーオーバー)が最大の落とし穴

火から外した後も、肉の表面から中心へ熱が移動し続ける現象を「キャリーオーバー(余熱)」と言います。

この余熱を考慮しないまま焼き続けると、狙った焼き加減を一段・場合によっては二段飛び越えてしまいます。

たとえばミディアムレアを狙っているのに「もう少し」と火にかけ続けると、休ませている間にミディアムウェルまで到達するケースがよくあります。

余熱の上昇幅は厚みによって変わります。

厚みの目安余熱による温度上昇の目安
1〜1.5cm1〜3℃程度
2〜2.5cm3〜5℃程度
3cm以上5〜8℃程度

厚い肉ほど余熱の影響が大きいため、温度計があれば狙いより低い温度で火から外し、休ませで仕上げるのが正解です。

「火から外す温度」と「着地温度」の2軸で管理する

焼き加減の管理を「火から外す温度」と「休ませ後の着地温度」の2軸で考えると、失敗が格段に減ります。

多くの家庭での失敗パターンは「着地温度まで火にかけ続けてしまう」ことで、休ませ中にさらに2〜5℃上昇して焼きすぎになるものです。

「火から外す温度」は着地温度より2〜5℃低く設定する、という原則を覚えておくだけで、再現性が大きく変わります。

温度計がないときの代替チェック(触感・断面の色)

温度計がない場合は、触感と断面の色を組み合わせて判断します。

触感チェックは、人差し指の腹で肉の中心を押したときの弾力で判断するものです。

  • 柔らかく沈んでほとんど戻らない:レア〜ブルーレアのゾーン
  • 押すと沈み、ゆっくり戻る:ミディアムレアのゾーン
  • 押し返しが感じられる弾力:ミディアムのゾーン
  • 硬く押し返しが強い:ミディアムウェル〜ウェルダンのゾーン

断面チェックは、肉の側面から薄く切り込みを入れて色を確認する方法です。

初回は「少し切って確認→戻して焼き直す」を繰り返す学習が最も早く精度が上がります。

店で困らない焼き加減の言い方と英語表記

外食でステーキを注文する際、焼き加減の言い方に迷うことは意外と多いものです。

日本のステーキレストランでも英語表記のままメニューに記載されていることが多く、正確な意味を把握していないと、想定と違う焼き加減で出てくることがあります。

焼き加減の言い方を覚えておくと、外食での満足度が確実に上がります。

焼き加減の英語表記一覧(rare〜well done)

代表的な5段階の英語表記を押さえておけば、国内外の大半のステーキレストランで通用します。

日本語英語発音の目安短い説明
ブルーレアBlue Rareブルーレア表面だけ焼いた生に近い状態
レアRareレア中心が赤く冷たいに近い
ミディアムレアMedium Rareミディアムレア赤みのあるピンク・柔らかい
ミディアムMediumミディアム薄いピンク・万能ゾーン
ミディアムウェルMedium Wellミディアムウェルうっすらピンク・安心感あり
ウェルダンWell Doneウェルダン赤みほぼなし・完全に火が通る
ベリーウェルダンVery Well Doneベリーウェルダン完全に火が通った状態

海外のステーキハウスでは”How would you like your steak?”と聞かれます。

このときに上記の英語表記をそのまま答えれば問題なく通じます。

好みを一言で伝えるテンプレ

「焼き加減の名前を言っても、どれがどれか自信がない」という方は、以下のように好みの軸を一言で伝える方法も有効です。

  • 「柔らかめに仕上げてください」→ミディアムレア寄りに調整してもらえる
  • 「赤みを少し残してください」→ミディアムレア〜ミディアムで提供される
  • 「中心まで火を通してください」→ミディアムウェル以上で対応してもらえる
  • 「赤みはなくしてください」→ウェルダン以上での提供になる

部位に詳しい店では「この部位にはどの焼き加減がおすすめですか?」と聞くと、適切な提案をしてもらえることが多いです。

鉄板提供の店では一段レア寄りで注文する

熱した鉄板に乗せて提供されるスタイルの店では、テーブルに届いてからも熱が入り続けます。

この場合、注文時の焼き加減より一段レア寄りで頼んでおくと、食べ始めるタイミングでちょうどよい焼き加減になります。

たとえばミディアムが好みであれば「ミディアムレアで」と伝え、鉄板の上で1〜2分置いてから食べ始めるのが実用的な対策です。

ソースはすぐに全体にかけず、肉の味を一口確認してから足すと、焼き加減の違いがよりよくわかります。

家庭で焼き加減の成功率を上げるコツ

家庭でのステーキ調理における最大の失敗パターンは「焼きすぎ」と「休ませ不足」の2点に集約されます。

高い肉ほど失敗のダメージが大きくなるため、手順をシンプルに固めて再現性を上げることが重要です。

最大の失敗は焼きすぎ:火から外すタイミングを早める

家庭では「生が怖い」という心理から、焼き続けてしまいやすい状況が生まれます。

その結果、目標はミディアムレアだったのにウェルダンになってしまう、という失敗が多発します。

対策は「少し早すぎるくらいのタイミングで火から外す」意識を持つことです。

火から外した後の余熱で必ず数℃上昇するため、「まだ早いかも」と感じるタイミングが実は正解に近いことが多いです。

温度計を使う場合は、着地目標より2〜5℃低い時点で火から外すルールを固定してください。

厚みと器具別の火入れ手順

使う器具と肉の厚みによって、基本の火入れ手順は異なります。

器具導入(香りづくり)中盤(温度の貯金)仕上げ
鉄製フライパン強火45〜90秒(厚みに応じて)中〜中弱火に落とす火から外して休ませ→10秒締め焼き
ステンレス多層フライパン中強火60〜90秒中火でじっくり火から外して休ませ→10秒締め焼き
グリル(魚焼きグリル)高温で表面に焼き色中温で中心を整える休ませ後に必要なら追い焼き
オーブン併用フライパンで表面焼き低温オーブン(100〜120℃)で仕上げ最後にフライパンで10秒締め

鉄フライパンは蓄熱が大きく香りづくりが得意ですが、温度が上がりすぎると焦げやすいため、中盤は必ず火力を落とします。

多層ステンレスは温度の上がり方が穏やかで厚切りの扱いに向いており、初心者でも温度ムラを作りにくいという特徴があります。

休ませと締め焼きで仕上げる

火から外した後の「休ませ」は、焼き加減の成否を分ける工程です。

休ませ中に表層から中心へ熱が移動し、同時に肉汁が繊維の間に再分配されます。

この工程をスキップして切ると、肉汁が一気に流れ出てしまいます。

厚みの目安休ませ時間の目安
1〜1.5cm2〜3分
2〜2.5cm3〜5分
3cm以上5〜8分

休ませが終わったら、各面を10秒程度の「締め焼き」で仕上げます。

表面温度を再び上げることで香りがもう一段立ち上がり、仕上がりのクオリティが上がります。

締め焼きは強火で短時間が基本で、この工程で焦げが出るほど長くやる必要はありません。

トラブル別の応急処置早見表

よくある失敗パターンとその対処法を一覧にまとめます。

複数の症状が重なる場合は上から順に試し、必要であれば2つ組み合わせてください。

症状主な原因対処法
硬い・パサつく焼きすぎ・休ませ不足薄切りにしてフライパンに油を少量引き短時間温め直す
中心が冷たい休ませ不足・厚みに対して導入不足低温オーブン(70〜80℃)で3〜5分温める
生臭い表面の褐変反応が不十分各面を10秒ずつ追い焼きして香りを付ける
切った瞬間に肉汁が流れ出る休ませ時間が短い次回は休ませ時間を1〜2分延長する
表面だけ焦げて中が生導入の火力が強すぎ・時間が長すぎ次回は中強火スタートに下げ、肉を常温に戻してから焼く

シーン・好みで選ぶ焼き加減のおすすめ

ランキングでの基本順位に加えて、食べるシーンや食べる人の好みによっても最適な焼き加減は変わります。

「誰のために」「どんな場面で」食べるかを軸にした選び方を整理します。

初めて焼く・外さない選択をしたいとき

ステーキを家庭で初めて焼く方や、「失敗したくない」という方にはミディアムを起点にすることをおすすめします。

ミディアムは香ばしさと肉汁のバランスが取りやすく、少し火の入り方がぶれてもミディアムウェルかミディアムレアの範囲に収まるため、大きな失敗になりにくいという特徴があります。

温度計がない場合でも「薄いピンク色に見えたら火から外す」という視覚的な目標を立てやすいのも利点です。

赤身のうま味を最大限に楽しみたいとき

ヒレ・ランプ・イチボなどの赤身系部位を最大限に楽しみたい場合は、ミディアムレアが最適な着地点です。

赤身は火を入れすぎると水分が抜けて硬くなるため、中心温度54〜57℃を目標に、そこで止めることを意識してください。

導入の強火でしっかり表面に香りを作り、中弱火で中心を整え、休ませで仕上げる三段構成が基本手順です。

薄切りの赤身はミディアムレアを狙うことが難しいため、2cm以上の厚みを確保することもポイントです。

おもてなしで複数人に提供するとき

複数人に提供する場合は、許容範囲が最も広いミディアムを基準にし、「レア寄りが好き」「よく焼きが好き」など個別の希望があれば対応する形が安全です。

提供までに時間が空く場合は、レア・ミディアムレアは中心が冷えやすく、ウェルダン寄りは時間経過で硬く感じやすい傾向があります。

ミディアムは時間経過への耐性が比較的高く、温めた皿に乗せてソースを後がけすれば数分の待ち時間でも満足度を維持しやすいです。

盛り付けの際は繊維に対して直角に切ることで、断面が綺麗に見え、食べ始めの柔らかさの印象も向上します。

健康・食べやすさを優先するとき

高齢の方や小さなお子さまに提供する場合は、噛み始めの抵抗が少なく、中心温度が十分に上がっているミディアムレア〜ミディアムを薄めにカットして提供するのが適切です。

脂の摂取が気になる方には、赤身部位(ヒレ・ランプ)をミディアムで仕上げることで、融脂を促しながら硬化を抑えた食べやすい仕上がりになります。

消化に不安がある場合は、繊維に対して直角に細かく切り分けることと、食べやすい大きさを意識してカットする一工夫が助けになります。

牛田 和也

牛肉・ホルモン料理の情報サイト「肉のある暮らし」運営者。100店舗以上の焼肉店・精肉店への訪問と月3〜5回の自宅調理の検証を継続的に行い、部位の選び方から下処理・調理技法まで幅広く研究。当サイトでは、農林水産省・JMGAの公的データデータや業界資料をもとに、牛肉のカロリー・栄養成分・特徴を確認しながら、実食・調理検証を組み合わせた情報発信を行っています。

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