「サムギョプサルに使う肉って豚バラだけ?」「モクサルとかハンジョンサルって何のこと?」という疑問を持ったことはないでしょうか。
サムギョプサルは部位によって味・食感・焼き方がまったく異なり、部位の知識があるかどうかで食べる楽しさが大きく変わります。
この記事では、定番の豚バラから希少なカルメギサルまで主要5部位の特徴を韓国語名称と合わせて解説し、日本と韓国の違い、柔らかく仕上げる下処理、部位別の焼き方とおすすめ薬味の組み合わせまでを一気にまとめました。
読み終えたあとには、スーパーや焼肉店でどの部位を選べばよいかが迷わずわかるようになります。
サムギョプサルに使う肉の部位と選び方を先に整理する
部位の名前や特徴の詳細に入る前に、全体の地図を掴んでおくと理解が格段に速くなります。
まず対応表で5部位の概要をひと目で把握し、次に迷ったときの選び方の軸を確認してください。
部位と韓国語名称の対応早見表
サムギョプサルに使われる豚肉の部位は、韓国語ではそれぞれ異なる名称があります。
日本語の部位名と韓国語名称が一致しないと、焼肉店のメニューや専門店での買い物で迷ってしまいます。
| 韓国語名称 | 日本語の部位名 | 特徴のひと言 | スーパーでの入手 |
|---|---|---|---|
| サムギョプサル(삼겹살) | 豚バラ肉(三枚肉) | 脂と赤身の三層構造・定番 | ◎ どこでも買える |
| オギョプサル(오겹살) | 皮付き豚バラ肉(五枚肉) | 皮の香ばしさとコリコリ感 | △ 専門店・通販 |
| モクサル(목살) | 肩ロース(首肉) | 赤身のコクと適度な脂 | ○ 多くの店で買える |
| ハンジョンサル(항정살) | 豚トロ(首の付け根) | コリッとした食感・希少 | △ 精肉店・通販 |
| カルメギサル(갈매기살) | 横隔膜(ハラミに近い部位) | ジューシーで赤身感が強い | △ 専門店・通販 |
悩んだときの選び方の軸
「どれを選べばいいかわからない」という場合は、以下の2つの軸で決めると迷いがなくなります。
脂の甘みとジューシーさを重視するなら豚バラ、赤身の旨みと食べ応えを重視するならモクサルが基本の選択肢です。
特別感を出したい日や食べ比べをしたい日は、ハンジョンサルかカルメギサルを加えると食卓のバリエーションが広がります。
サムギョプサルとは|語源と「サム・ギョプ・サル」の意味
サムギョプサルという名前は、韓国語の意味をそのまま部位名にしたものです。
料理の名前と部位の名前が同じになった経緯を知っておくと、メニューを見たときの理解が深まります。
三枚肉=サムギョプサルが名前になった由来
「サムギョプサル(삼겹살)」は韓国語で以下のように分解できます。
- 삼(サム)=3、三
- 겹(ギョプ)=層、重なり
- 살(サル)=肉
つまり「三層の肉」という意味で、豚バラ肉の断面に脂身と赤身が交互に三層現れることからついた名前です。
豚バラ肉を使う焼肉スタイル自体も「サムギョプサル」と呼ばれるようになり、料理名と部位名が一致しています。
韓国では1990年代以降に大衆的な焼肉スタイルとして定着し、現在は韓国を代表する食文化のひとつとなっています。
サムギョプサルとオギョプサル(五枚肉)の違い
オギョプサル(오겹살)は「오(オ)=5」と「겹(ギョプ)=層」の組み合わせで、五層の肉という意味です。
| 項目 | サムギョプサル(三枚肉) | オギョプサル(五枚肉) |
|---|---|---|
| 層の構成 | 脂身・赤身・脂身の三層 | 皮・脂身・赤身・脂身・赤身の五層 |
| 皮の有無 | 皮なし | 皮付き |
| 食感の特徴 | ジューシーで柔らかめ | 皮がコリコリして噛みごたえがある |
| 香ばしさ | 脂が落ちる香ばしさ | 皮が焦げる独特の香ばしさが加わる |
| 韓国での位置づけ | 定番・最も一般的 | やや上位・専門店で人気 |
| 日本での入手 | スーパーで容易 | 韓国食材店・通販が中心 |
オギョプサルは皮付きであるため、焼くと皮がカリッとした香ばしい食感になり、脂のジューシーさと組み合わさって、通常の豚バラよりも食感に変化が生まれます。
日本ではまだ流通量が少ないですが、韓国食材店や通販で購入することができます。
主要5部位の特徴と違い
サムギョプサルに使われる豚肉は、部位によって脂の量・食感・香り・向いている焼き方がすべて異なります。
5部位の特徴を順番に理解しておくと、焼肉店のメニューを見ても迷わなくなります。
バラ肉(三枚肉):脂と赤身の層構造が生む香ばしさ
豚バラ肉はサムギョプサルの定番中の定番で、最も広く使われている部位です。
胸から腹にかけての肋骨まわりの部位で、脂身と赤身が交互に層をなしているのが特徴です。
焼くことで脂が溶け出し、表面がカリッとした香ばしい焼き色がつきながら、中はしっとりとジューシーに仕上がります。
脂の甘みが強く満足感が高い反面、食べ続けると脂の重さを感じやすいため、サンチュやえごまの葉でバランスをとる食べ方が定番になっています。
厚みは5〜8mmが食べ応えとジューシーさのバランスが取りやすく、韓国では1cm以上の厚切りが主流です。
モクサル(肩ロース):赤身のコクとしっかりした噛みごたえ
モクサル(목살)は豚の首から肩にかけての肉で、日本語では肩ロースに相当します。
「목(モク)」は韓国語で「首」を意味し、その名の通り首周りの筋肉です。
バラ肉より脂が控えめで赤身の比率が高く、噛むほどに旨みが出るタイプの食感です。
脂が多すぎるのは苦手だけれどジューシーさも欲しい、という人に特に向いている部位です。
適度なサシが入っているためパサつきにくく、塩ごま油のシンプルな味付けで肉本来の風味を楽しむのに適しています。
ハンジョンサル(豚トロ):希少部位ならではのコリッとした食感
ハンジョンサル(항정살)は豚の首の付け根部分の肉で、日本語では「豚トロ」と呼ばれます。
「항정(ハンジョン)」は韓国語で「首筋・うなじ」を意味します。
豚1頭から400〜600g程度しか取れない希少部位で、筋肉の構造上コリッとした独特の食感があるのが最大の特徴です。
噛むたびに肉汁と脂の甘みが広がり、バラ肉とは異なるリッチな風味が楽しめます。
加熱しすぎると硬くなりやすいため、薄切りにして強火で短時間で仕上げる焼き方が基本です。
カルメギサル(横隔膜):ジューシーで赤身と脂のバランスが良い希少部位
カルメギサル(갈매기살)は豚の横隔膜の部位で、牛肉でいうハラミに近い内臓に隣接した筋肉です。
「갈매기(カルメギ)」はカモメという意味で、横隔膜の形がカモメの羽に似ていることからついた名称という説が有力です。
赤身が多くジューシーで、焼いても固くなりにくいという特性があります。
内臓肉のような独特の風味がほとんどなく、赤身好きの人でもさっぱり食べやすい部位です。
韓国では非常に人気の高い希少部位ですが、日本での流通量はまだ少なく、韓国料理専門の精肉店や通販での入手が現実的です。
オギョプサル(五枚肉・皮付きバラ):皮の香ばしさと食感が加わる本場スタイル
サムギョプサルとの違いはすでに前節で触れましたが、部位としての特徴を補足します。
皮付きの豚バラ肉であるため、通常の豚バラより皮のコラーゲン質が加わり、焼いたときに独特のコリッとした歯ごたえと香ばしさが生まれます。
韓国ではブランド豚や在来豚のオギョプサルを扱う専門店が増えており、一枚の厚みを1.5cm以上にする「超厚切り」スタイルも人気です。
脂と皮のカロリーがサムギョプサルより高くなるため、食べる量を少なめにして特別な一皿として楽しむのに向いています。
日本と韓国のサムギョプサル用豚肉の違い
同じ「サムギョプサル」でも、日本と韓国では使う豚肉のスタイルが大きく異なります。
現地で食べた味を家庭で再現しようとするときや、本場に近いスタイルを試したいときに参考にしてください。
厚みの違い(日本の薄切り vs 韓国の厚切り1cm以上)
最も大きな違いは肉の厚みです。
日本のスーパーで販売されるサムギョプサル用豚肉は3〜5mm程度の薄切りが主流ですが、韓国では1cm〜1.5cmの厚切りが標準です。
| 項目 | 日本のスタイル | 韓国のスタイル |
|---|---|---|
| 一般的な厚み | 3〜5mm(薄切り) | 10〜15mm(厚切り) |
| 焼き時間の目安 | 片面30〜60秒 | 片面2〜3分以上 |
| 食感の特徴 | 均一に火が通りやすい | 外はカリッと中はジューシー |
| ハサミの使用 | 少ない | 焼いた後にハサミで切るのが基本 |
| カリッと感 | 比較的出にくい | 脂が落ちてカリッと仕上がりやすい |
厚切りで作ると脂が充分に落ちて外側がカリカリになり、中がジューシーというコントラストが強くなります。
日本でも厚切りを試したい場合は、精肉店でブロックを購入して自分でカットする方法が最も確実です。
皮付きバラ肉と皮なしバラ肉の流通の違い
日本で流通している豚バラ肉はほぼすべて皮なしですが、韓国では皮付きのオギョプサルも一般的なスーパーで手に入ります。
皮付きバラ肉は日本では豚足の加工時に皮を取り除く工程があるため、皮付きのまま肉として販売されることがほとんどありません。
皮付きに近い食感を日本で試したい場合は、韓国食材専門店や通販でオギョプサルを取り寄せるか、豚バラブロックから自分でカットしてみることをおすすめします。
ブランド豚・熟成肉など韓国での多様化
韓国のサムギョプサル専門店では、産地・品種・熟成方法へのこだわりが年々高まっています。
在来黒豚(흑돼지/フッテジ)を使った黒豚サムギョプサルは済州島発祥で、通常の豚バラより脂の甘みと旨みが濃いとされています。
また、ハーブやにんにくで下味をつけたフレーバー付きバラ肉や、2〜4週間ドライエイジングした熟成バラ肉も専門店で提供されており、同じ「豚バラ」でも選択肢の幅が日本より広いのが韓国の特徴です。
自分に合う部位の選び方
部位の特徴を理解したうえで、自分の好みやシーン、体の状態に合わせて選ぶのが満足度を高める近道です。
脂の甘みとジューシーさを重視するなら豚バラ
豚バラ(サムギョプサル)は、脂の甘みが主役で、焼いたときの香ばしさと肉汁のジューシーさを最大限に楽しみたい人向けの部位です。
初めてサムギョプサルを作る場合や、どの部位を選べばいいかわからない場合は豚バラを選んでおけば間違いありません。
脂が多い分、食べ続けると重くなりやすいため、野菜・キムチ・大根の薄切りなどで口直しをしながら食べると最後まで飽きにくくなります。
赤身の旨みと食べ応えを重視するならモクサル
モクサルは脂が気になる人や、肉本来の旨みをしっかり感じたい人に向いています。
バラ肉より食べ続けても重くなりにくく、量が食べられるためボリューム感を出したいときにも適しています。
塩ごま油のシンプルな味付けで食べると、モクサルの赤身の旨みが最もよく引き出せます。
ヘルシーに楽しみたい場合の部位選び
脂質やカロリーを気にしている場合は、バラ肉以外の以下の部位を選ぶと体感が軽くなります。
| 部位 | 特徴 | カロリーの傾向 | おすすめシーン |
|---|---|---|---|
| モクサル(肩ロース) | 脂と赤身のバランスが良い | バラ肉よりやや低め | 脂が苦手だが肉は食べたい |
| ヒレ(안심/アンシム) | 豚肉で最も脂が少ない部位 | 最も低い | 脂をできるだけ避けたい |
| もも肉(뒷다리/ウィッタリ) | しっかりした赤身肉 | 低め | あっさり食べたい |
| カルメギサル(横隔膜) | 赤身が多くジューシー | バラ肉より低め | ヘルシーだが旨みも欲しい |
ヘルシー志向の日は、薬味やタレで工夫することで脂が少なくても満足感を高められます。
塩麹で下味をつけたり、ごま油ではなく柑橘系のタレを合わせたりするだけで風味が増します。
特別な日に選びたいプレミアム部位
特別な食事や「いつもと違うサムギョプサルを楽しみたい」というときは、以下の希少部位が選択肢になります。
- ハンジョンサル(豚トロ):コリッとした独特の食感と濃い脂の甘みが得られる。少量でも特別感が高い
- カルメギサル(横隔膜):肉々しいジューシーさが特徴でハラミ好きの人に響く
- オギョプサル(皮付きバラ):皮の香ばしさとコリコリ感でワンランク上の食感を体験できる
これらは精肉専門店または韓国食材専門店、通販での購入が基本です。
事前に入荷日を確認してから購入するか、ネット通販を使うと確実に手に入ります。
スーパーで買えるおすすめ部位と入手しやすさの目安
| 部位 | 一般的なスーパー | 精肉専門店 | 韓国食材店・通販 |
|---|---|---|---|
| 豚バラ(三枚肉) | ◎ 常時販売 | ◎ 厚切りも可 | ◎ |
| モクサル(肩ロース) | ○ 焼肉用で入手可 | ○ | ○ |
| ハンジョンサル(豚トロ) | △ 取り扱いは少ない | ○ 入荷日に合わせて | ○ |
| カルメギサル(横隔膜) | ✕ ほぼ見かけない | △ 店による | ○ |
| オギョプサル(五枚肉) | ✕ | △ | ○ |
初めてサムギョプサルを家で作るなら豚バラかモクサルから始めるのが最も現実的で、食べ比べをしながら好みを絞り込んでいくのがおすすめです。
鮮度の見分け方と選ぶときのチェックポイント
サムギョプサルは塩や薬味などシンプルな味付けで食べることが多いため、素材の鮮度が仕上がりに直接影響します。
スーパーや精肉店で実際に選ぶときのポイントをまとめます。
色・脂・ドリップで鮮度を判断する
| 確認ポイント | 良い状態 | 避けるべき状態 |
|---|---|---|
| 赤身の色 | 鮮やかな赤〜ピンク色 | くすんだ茶色・灰色がかっている |
| 脂身の色 | 白〜クリーム色・ツヤがある | 黄ばんでいる・乾燥している |
| ドリップ(汁) | パック内にほぼない | 赤い液体が大量に溜まっている |
| 表面の状態 | 自然な光沢がある | 乾燥してパサつく・ぬるぬるしている |
| 臭い | 生肉のやや鉄っぽい匂いのみ | 酸っぱい・アンモニア臭 |
ドリップが多いパックは鮮度が落ちているサインで、加熱後にパサつきの原因にもなります。
購入後は当日〜翌日中に調理するのが最もおいしい状態で食べられます。
厚みとカット方法の選び方
| スタイル | 厚みの目安 | 食感の特徴 | 向いているシーン |
|---|---|---|---|
| 韓国本場スタイル | 10〜15mm | 外カリッと中ジューシー | 本格的なサムギョプサルを楽しみたい |
| 標準的な厚切り | 5〜8mm | 食べ応えとジューシーさのバランス | 家庭での定番 |
| 薄切り | 2〜4mm | 火が通りやすく時短 | ホットプレートや大人数の場合 |
厚切りスタイルにしたい場合は、スーパーで薄切りパックを購入するのではなく、精肉店でブロックを購入して自分でカットするか、カット厚みを指定して切ってもらうのが確実です。
部位別の下処理と柔らかく仕上げるコツ
部位によって下処理の方法と効果的な柔らかくする手段が異なります。
少し手間を加えるだけで、同じ肉でも仕上がりが格段に変わります。
バラ肉を柔らかくする下処理(塩麹・炭酸水・砂糖漬け)
豚バラ肉はそもそも柔らかい部位ですが、厚切りにしたときの食感をさらに向上させる下処理があります。
- 塩麹漬け:塩麹を肉重量の5〜8%程度まぶして30分〜1時間置くと、麹の酵素がタンパク質を分解して柔らかさが増し、旨みも引き出される
- 炭酸水浸漬:炭酸水に30分程度漬けると、二酸化炭素が繊維をほぐして食感が柔らかくなる
- 砂糖少量まぶし:焼く30分前に砂糖を少量まぶしておくと保水性が高まり、しっとり感が持続しやすくなる
どの方法も複雑な工程が不要で、漬け込む時間以外は通常の焼き方と同じように進められます。
モクサルの筋切りと繊維の向き
モクサルは肩周りの複合筋のため、繊維の向きが複雑に走っています。
繊維を無視して焼くと噛み切りにくくなるため、以下の点を意識してください。
- 筋切り:モクサルには筋が複数入っているため、表面に見える太い筋に対して2〜3mm間隔で切り込みを入れておくと焼き縮みが防げ、火が均一に通りやすくなる
- 繊維に対して垂直方向にカット:スライスするときに繊維を断つ方向で切ると、噛み切りやすくなり食感が柔らかく感じられる
- 塩麹やすりおろし玉ねぎ漬け:玉ねぎに含まれるプロテアーゼという酵素が肉を柔らかくするため、すりおろし玉ねぎに30分程度漬けるのが手軽で効果的
厚切りを失敗なく仕上げる常温戻しと水分管理
厚切り(8mm以上)で失敗しやすい最大の原因は、「冷たいまま焼く」ことと「表面の水分を残したまま焼く」ことです。
- 常温戻し:冷蔵庫から取り出して15〜20分室温に置いてから焼くと、中心まで均一に熱が入りやすくなる
- 水分拭き取り:キッチンペーパーで表面と断面のドリップをしっかり拭き取ることで、蒸気によって温度が下がるのを防ぎ、焼き色がつきやすくなる
- 塩は直前:塩を早く振りすぎると浸透圧で水分が出てしまうため、焼く直前5分前以内に振るのが基本
部位別の焼き方・火加減と返しのタイミング
火加減と返しのタイミングは部位によって最適解が異なります。
一律に「強火で焼く」だけでは部位の持ち味が活かせないため、部位ごとに焼き方を変えることが大切です。
豚バラ:強火短時間でカリッと仕上げる
豚バラは脂が多いため、低温でダラダラ焼くと脂が溶け出しすぎてベチャッとした食感になります。
| 工程 | 火力 | 目安時間 | 確認ポイント |
|---|---|---|---|
| 片面焼き(表) | 中強火 | 1〜2分(厚さ8mm基準) | 縁に透明な脂が出てきたら返すサイン |
| 片面焼き(裏) | 中強火 | 1〜1.5分 | 表面がカリッとした触り心地 |
| 切り分け・仕上げ | 弱中火 | 30秒 | ハサミで切って断面を少し焼く |
1枚あたりの返しは基本的に1回が理想で、何度も返すと表面のカリッと感が失われます。
脂だまりは随時キッチンペーパーで拭き取ると、温度が安定して次のロットもきれいに仕上がります。
モクサル:中火キープで旨みを逃がさない
モクサルはバラ肉より水分量が多く、強火で一気に焼くと表面が先に固まり中に水分が残りやすくなります。
| 工程 | 火力 | 目安時間 | 確認ポイント |
|---|---|---|---|
| 片面焼き | 中火 | 70〜90秒 | 表面に小さな気泡が出てきたら返す |
| 裏面焼き | 中火 | 60〜80秒 | 全体に均一な焼き色がついている |
| 休ませ | 火から下ろす | 30〜60秒 | 肉汁を落ち着かせる |
モクサルは焼きすぎると硬くなるため、「まだ少し早いかな」と感じるタイミングで火から下ろして余熱で仕上げるのが失敗しない方法です。
豚トロ・カルメギサル:少量ずつ高温で香ばしく
ハンジョンサル(豚トロ)とカルメギサル(横隔膜)はどちらも希少部位で、一度に大量に焼くより少量ずつ高温で仕上げる方が香ばしさが際立ちます。
| 部位 | 厚みの目安 | 片面の焼き時間 | 仕上がりのポイント |
|---|---|---|---|
| ハンジョンサル(豚トロ) | 3〜5mm | 強火で30〜50秒 | 脂が透明にキラキラし始めたら食べ頃 |
| カルメギサル(横隔膜) | 5〜8mm | 中強火で60〜80秒 | 表面に焼き色・中はほんのりピンク |
どちらも加熱しすぎると固くなるため、バラ肉より早めに火から下ろすのが基本です。
食べるタイミングに合わせて少量ずつ投入し、熱々の状態で食べることで最大限の旨みを楽しめます。
部位別のおすすめ薬味・タレ・包み野菜の組み合わせ
薬味・タレ・包み野菜の組み合わせを変えるだけで、同じ部位でもまったく異なる味の印象になります。
部位ごとに相性の良い組み合わせを把握しておくと、食卓のバリエーションが広がります。
バラ肉に合う組み合わせ(サムジャン・にんにく・えごまの葉)
豚バラは脂の甘みが強いため、濃い味付けや辛みで脂のコクを引き立てながらしつこさを中和する組み合わせが向いています。
| カテゴリ | おすすめ | 効果 |
|---|---|---|
| タレ | サムジャン(テンジャン+コチュジャン混合) | 甘辛の濃い風味が脂の旨みと合わさる |
| 包み野菜 | えごまの葉・サンチュ | 葉物の清涼感が脂の重さをリセット |
| 薬味 | 生にんにく・焼きにんにく | 辛みと香りが脂の後味を引き締める |
| 口直し | キムチ・大根の薄切り | 酸みと辛みで口の中がさっぱりする |
えごまの葉は韓国料理の定番ですが、日本では大葉(青じそ)でも代用できます。
風味は少し異なりますが、同じようにさっぱり感を出す効果があります。
モクサルに合う組み合わせ(塩ごま油・青唐辛子・サンチュ)
モクサルは赤身の旨みが主役なので、素材の味を邪魔しないシンプルな薬味が相性抜群です。
| カテゴリ | おすすめ | 効果 |
|---|---|---|
| タレ | 塩+ごま油 | 赤身の香りをシンプルに引き立てる |
| 包み野菜 | サンチュ・きゅうりの薄切り | 食感のアクセントと清涼感 |
| 薬味 | 青唐辛子の薄切り | 辛みが赤身の旨みを押し上げる |
| 口直し | 柚子胡椒・レモン汁 | 爽やかな酸みが後味を軽くする |
塩ごま油は塩と純粋なごま油を小皿で混ぜるだけで作れます。
塩を少量溶かしたごま油に肉をつけて食べるのが、韓国料理店でもよく見かけるシンプルな食べ方です。
希少部位に合う組み合わせ(レモン・大根おろし・チョジャン)
ハンジョンサルやカルメギサルは独特の旨みがあるため、その風味を邪魔しない薬味を選ぶことが大切です。
| カテゴリ | おすすめ | 効果 |
|---|---|---|
| タレ | チョジャン(酢コチュジャン) | 酸みと辛みが希少部位の濃い旨みを引き立てる |
| 口直し | 大根おろし・レモン絞り | 水分と酸みが脂の余韻を切る |
| 包み野菜 | えごまの葉・香草類 | 香草の風味が部位の個性を引き立てる |
| 薬味 | 山椒塩・塩レモン | さっぱりした後味で食べ進めやすくなる |
チョジャンは酢とコチュジャンを合わせた韓国料理定番のタレで、市販品が韓国食材店や一部のスーパーで購入できます。
自家製する場合はコチュジャン・酢・砂糖・にんにくを混ぜるだけで近い味が作れます。
よくある質問(FAQ)
サムギョプサルは豚バラ以外でも作れる?
作れます。
肩ロース(モクサル)・豚トロ(ハンジョンサル)・横隔膜(カルメギサル)はすべてサムギョプサルとして焼いて食べることができます。
韓国料理店でも「モクサルサムギョプサル」「カルメギサルサムギョプサル」として提供しているお店があり、豚バラ以外の部位を使うスタイルも本場韓国で正式に楽しまれています。
モクサルとハンジョンサルはどう違う?
モクサルは豚の首〜肩にかけての広い範囲の赤身肉で、食感はしっかりめで旨みが濃いです。
ハンジョンサルは首の付け根の極めて限られた部位で、コリッとした食感と強い脂の甘みが特徴です。
モクサルのほうがスーパーで手に入りやすく量が確保しやすいのに対し、ハンジョンサルは希少で価格も高めですが、食べ比べると食感がまったく異なることがよくわかります。
スーパーでサムギョプサル用の肉が売っていない場合は?
豚バラ薄切りや豚肩ロース薄切りをサムギョプサルとして代用できます。
「焼肉用」や「バラ肉スライス」として販売されているものがそのまま使えます。
本格的な厚切りスタイルにこだわる場合は、精肉店でブロックを購入して5mm〜1cm程度にカットしてもらうか、ブロック肉を購入して自分でカットしてください。
厚切りにするとどれくらいの厚さが正解?
家庭用コンロやホットプレートでは5〜8mmが最も失敗が少ない厚みです。
韓国本場スタイルの1cm以上にするとよりジューシーになりますが、中心まで火を通すのに時間がかかり、表面が焦げやすくなります。
1cm以上に挑戦する場合は、片面を中強火で2〜3分焼いた後にフライパンに蓋をして弱火で1〜2分蒸し焼きにすると、中心まで均一に火が通りやすくなります。
豚トロとハンジョンサルは同じもの?
基本的に同じ部位を指します。
ハンジョンサルは韓国語の正式名称で「항정살(首筋の肉)」を意味し、日本語では「豚トロ」と呼ばれています。
ただし日本の精肉店や焼肉店によっては「豚トロ」と表記していても、首の付け根ではなく頬周りの肉(コブクロに近い部位)を指している場合があるため、購入時に確認するとより確実です。

