「サーロインとテンダーロインって、何が違うの?」
ステーキや焼肉のメニューでよく目にするこの2つの部位。
どちらも高級肉として知られていますが、味も食感も脂の量もまったく異なります。
この記事では、サーロインとテンダーロインの違い・特徴・味・部位の位置・カロリー・調理法・選び方まで、初心者でもわかるように丁寧に解説します。
「どっちを選べばいいかわからない」という人でも、読み終わるころには自分の好みとシーンに合った部位が選べるようになります。
サーロインとテンダーロインの違いを徹底解説
サーロインとテンダーロインの関係
サーロインとテンダーロインは、どちらも牛肉の中でも高級とされる人気部位です。しかしこの2つはまったく別の場所に位置しており、肉質や食感、調理方法にも大きな違いがあります。
サーロインは背中の腰あたり、テンダーロインはその内側にあるヒレ肉の部分です。つまり、両者は物理的にも非常に近い位置にありながら、脂の量・柔らかさ・味わいの方向性が対照的になっています。
サーロインは脂と赤身のバランスが絶妙で、いわゆる“ステーキの王道”として人気の部位。一方でテンダーロインは赤身が多く、脂が少ない分あっさりとした味わいとやわらかさが特徴で、女性や年配の方、健康志向の層からも好まれています。
この2つの部位を理解することは、ステーキを選ぶときはもちろん、調理法や購入シーンの最適化にもつながります。
部位名の由来と呼び方の違い
サーロイン(Sirloin)は、もともとイギリスで王がこの部位を気に入り“Sir”の称号を与えたという逸話から名付けられたといわれています。高級感のある響きはここから来ています。
一方、テンダーロイン(Tenderloin)は“tender(柔らかい)”+“loin(腰肉)”の意味で、非常に柔らかい腰肉を指します。日本では「ヒレ肉」と呼ばれることが多く、フィレミニョン(小さなヒレ)といったフランス語の呼び名でも知られています。
つまり、サーロインは「脂と旨味を楽しむ王道部位」、テンダーロインは「柔らかさと上品さを楽しむ繊細な部位」というニュアンスの違いが、呼び名にも表れています。
この呼称の違いは、レストランのメニューや精肉店でのラベル表記にも影響しているため、購入時の判断材料としても重要です。
味・食感・調理の方向性
サーロインは、霜降り脂が多く、噛むたびに脂の甘味と肉汁が口の中に広がる濃厚な味わいが特徴です。焼いたときに香ばしい香りが立ちやすく、ステーキ用の部位として高い人気を誇ります。
一方テンダーロインは、ほとんど脂がないため非常にあっさりしており、上品な赤身の旨味を味わえる部位です。筋繊維が細かく、ナイフを入れた瞬間にスッと切れるような極上のやわらかさが魅力。
調理面では、サーロインは脂の多さから中火〜強火でしっかり焼くステーキやグリルに適しているのに対し、テンダーロインは繊細な肉質を生かすためレア〜ミディアムレアで焼くのが基本。ローストビーフやフィレステーキに最適です。
価格帯の違い
どちらも高級部位ですが、テンダーロインはサーロイン以上に高価になることが多いです。
これは、テンダーロインが牛1頭からごくわずかしか取れない「超希少部位」であるためです。ステーキとして提供されるときもテンダーロインは“特選”や“プレミアム”といった表記になるケースが多く、1枚あたりの価格も高額になります。
一方、サーロインも十分に高級ですが、テンダーロインよりは流通量が多く、比較的入手しやすいのが特徴です。
つまり、価格帯の違いは希少性と用途の違いが反映されています。高級志向ならテンダーロイン、コスパと満足感のバランスを求めるならサーロインという使い分けが可能です。
サーロインの特徴と魅力
サーロインの部位位置と構造
サーロインは牛の腰部、ちょうど背中の真ん中からやや後方、ヒレ(テンダーロイン)の外側に位置する部位です。
この位置は筋肉の運動が少なく、肉質が非常にやわらかくなりやすい場所。また、テンダーロインと違い表面に脂肪が多く付いているため、赤身と脂身のバランスが取れた構造をしています。
肉そのものが厚みを持ち、脂肪層も厚くなるため、ステーキにしたときに非常にボリューム感が出やすい部位です。牛肉の中でも最もステーキ向きの部位といわれる理由は、この構造上の特徴にあります。
霜降りの入りやすさと柔らかさ
サーロインは、筋繊維がきめ細かく、さらに霜降りが入りやすい部位です。これにより、焼いたときに脂がじんわりと溶け出し、口の中でとろけるようなジューシーな食感が生まれます。
また、適度な弾力を持ちながらも筋が少なく、噛んだ瞬間に肉汁が溢れるのも特徴です。和牛のA5ランククラスでは、美しい霜降りが入ったサーロインが“看板商品”として扱われることも珍しくありません。
この部位は脂の旨味をしっかり楽しめるため、まさに「高級ステーキの象徴」といえる存在です。
脂の旨味とリッチな味わい
サーロインの魅力はなんといってもその脂の旨味です。加熱すると脂がとろけて肉全体に行き渡り、赤身と混ざり合うことで濃厚な風味が広がります。
この脂はしつこさよりも甘みがあり、香り高く、食べた瞬間に「高級肉を食べている」という満足感を与えてくれます。特に和牛のサーロインは脂質が上質で、少量でも満足感を得られるため、贅沢な食事シーンにぴったりです。
ステーキに適した理由
サーロインがステーキに適している理由は、構造・脂質・食感のすべてが厚切りに向いているからです。
脂の旨味と赤身のバランスが取れているため、ミディアム〜ミディアムレアで焼き上げることで最もおいしさを引き出せます。また、脂があることで焼いたときに乾燥しにくく、表面に香ばしい焼き色が付きやすいのもポイント。
高温で焼き上げたあとに休ませることで、肉汁が中に閉じ込められ、ジューシーで風味豊かな仕上がりになります。
まさにサーロインは「ステーキのためにある」といっても過言ではない部位です。
テンダーロイン(ヒレ)の特徴と魅力
テンダーロインの位置とヒレとの関係
テンダーロインは、牛の腰骨の内側に沿うように存在する最も柔らかい部位で、一般的には「ヒレ」と呼ばれる部分です。
サーロインと非常に近い位置にあり、背骨を挟んで外側にサーロイン、内側にテンダーロインが位置しています。筋肉の運動がほとんどなく、常に柔らかさを保っているため、「Tender(柔らかい)」という名前が付けられました。
牛1頭から取れるテンダーロインの量はわずか3kg前後とされ、希少部位として非常に高い人気を誇ります。また、テンダーロインは形状が細長く均一なため、厚切りでも火の通りが均等になりやすく、ステーキにしたときの仕上がりが美しいのも特徴です。
ヒレ肉=テンダーロインと考えて問題なく、特に中央部分は「シャトーブリアン」と呼ばれる最高級部位として知られています。
脂が少なく赤身が多い特徴
テンダーロインは、他の牛肉部位と比較して圧倒的に脂が少なく、赤身の割合が高いのが特徴です。
サーロインやリブロースなどの霜降りが多い部位と違い、テンダーロインはスッと筋繊維が揃い、ほとんどサシが入っていません。そのため、脂の甘さや重厚感よりも、赤身本来の上品な旨味を楽しむ部位です。
また、余計な脂分が少ないため加熱時の縮みも少なく、形状の美しさが保たれやすいという調理面でのメリットもあります。脂が少ないことで、胃もたれしにくく、さっぱりと食べられるのも魅力のひとつです。
やわらかく上品な味わい
テンダーロイン最大の特徴は、なんといってもその驚くほどの柔らかさです。
筋繊維が非常に細かく、力をほとんど使わない部位であるため、ナイフを入れた瞬間にスッと切れ、口の中でほぐれるような繊細な食感を楽しむことができます。
味は非常に上品でクセがなく、肉本来の香りと優しい旨味が際立ちます。霜降り肉のような重厚感ではなく、軽やかでシルキーな味わいが特徴で、量を食べても飽きにくいのも魅力です。
このため、高級ステーキハウスやホテルではテンダーロイン(ヒレ)はサーロイン以上に特別扱いされることも多く、「肉の女王」と称されることもあります。
ヘルシー志向で人気の理由
テンダーロインは脂肪分が少ないため、カロリーが低く高たんぱくなヘルシー食材としても人気です。
100gあたりのカロリーは約150kcal前後といわれ、同量のサーロインと比べて約30%以上カロリーが低いのが特徴です。そのため、ダイエット中や糖質制限中でも食べやすい赤身肉として支持されています。
さらに、噛み切りやすく柔らかいため、年配の方や子どもにも食べやすい部位です。霜降り肉のような脂のこってり感が苦手な人にも好まれやすく、健康志向・クリーンな食生活を意識する層から圧倒的な支持を集めています。
部位の位置と構造から見る違い
牛肉の部位図で見る位置関係
サーロインとテンダーロインは、牛の腰のあたりでほぼ同じ高さに位置しています。
サーロインは背骨の外側、テンダーロインは背骨の内側にあり、骨を挟んで隣り合う構造です。サーロインは脂肪がつきやすい外側、テンダーロインは脂肪が少ない内側という位置関係が、この2つの肉質と味の違いを生み出す根本的な要因となっています。
部位図で見ると、テンダーロインは背骨沿いに細長く伸びており、サーロインよりもはるかに狭い範囲しかありません。そのため希少性が高く、高級部位として扱われるのです。
サーロインとテンダーロインの距離
両者の距離は非常に近く、文字通り「背骨1本分」しか離れていません。しかし、外側と内側という位置の違いが、脂の量・繊維の細かさ・食感の差を大きく生みます。
サーロインは外側で運動量がある程度あるため、赤身と脂のバランス型。テンダーロインは内側で運動量が極めて少ないため、筋肉が柔らかく脂肪もつきにくい構造です。
この微妙な位置関係の違いこそが、サーロインとテンダーロインを「似て非なる部位」にしているポイントです。
骨付きTボーンとの関係
サーロインとテンダーロインの違いを理解するうえで欠かせないのが、「Tボーンステーキ」です。
Tボーンステーキは、T字型の骨を中心に、片側にサーロイン、もう片側にテンダーロインが付いている状態で提供されるステーキです。この一皿で両部位の違いを味わえるのが特徴で、アメリカでは非常に人気の高いメニューです。
1枚のTボーンステーキで、サーロインの脂の旨味とテンダーロインの繊細な柔らかさを同時に楽しめるため、肉好きの間では「究極のステーキ」とも呼ばれています。部位の位置関係を知るうえで、Tボーンは非常に分かりやすい例です。
部位による価格と用途の差
サーロインとテンダーロインの価格差は、部位の希少性と調理用途の違いが大きく影響しています。
テンダーロインは牛1頭から少量しか取れないため、100gあたりの価格がサーロインよりも高くなる傾向にあります。また、やわらかく上品な味わいから、高級レストランのメインディッシュとして提供されることが多く、焼き方もレア〜ミディアムレアと繊細な火入れが求められます。
サーロインはボリューム感があり、ステーキやグリルなどで主役になることが多い一方、テンダーロインは「特別感」や「上品さ」を求めるシーンで選ばれることが多いです。
つまり、価格と用途の差はそのまま食体験の方向性の違いにもつながっています。
味・食感・カロリーを比較
サーロインの味と香ばしさ
サーロインは、牛肉の中でも脂と赤身のバランスが最も優れているといわれる部位です。焼いた瞬間に霜降り脂が溶け出し、香ばしい香りが立ち上がるのが最大の特徴。
外側にある脂肪層が熱によってじっくりと溶けることで、赤身に旨味がしみ込み、一口目から濃厚で力強い味わいを楽しめます。
ステーキにした際は表面がカリッと香ばしく、中はしっとりジューシー。この対比がサーロインの醍醐味です。また、噛むたびに脂の甘みと肉汁が口いっぱいに広がり、満足度が非常に高いのも特徴です。
この濃厚な味わいは、シンプルに塩コショウだけで調理しても十分においしく、ステーキハウスなどでも「王道の部位」として重宝されています。
テンダーロインのあっさり感
一方、テンダーロインは脂肪分が少なく、非常にあっさりとした味わいが特徴です。赤身の中でもとくに繊細で柔らかく、クセがないため素材の味そのものを楽しめる部位として知られています。
噛んだ瞬間にスッと歯が入るほど柔らかく、口に含んだときには脂ではなく肉の香りと上品な旨味が広がります。脂っこさがないため、霜降り肉が苦手な人でも食べやすく、少し厚めにカットしても軽やかに楽しめるのがテンダーロインの魅力です。
特にローストビーフやフィレステーキとして調理すると、繊細な香りとしっとりした口当たりが引き立ちます。上品でやさしい味わいは、まさに“肉の女王”と呼ばれるにふさわしい部位です。
脂身と赤身の比率
両者を比較したときの明確な差は、脂身と赤身の割合です。
サーロインは脂肪が多く、外側にはしっかりとした脂肪層、内部にも霜降りが入ることが多いです。赤身と脂のバランスが絶妙で、ジューシーでリッチな味わいを生み出しています。
テンダーロインは逆に脂肪が非常に少なく、赤身がほぼ100%といってもいいほどです。そのため、サシによる濃厚さはないものの、純粋な赤身の旨味をしっかりと楽しめます。
つまり、サーロイン=脂と赤身のバランス型、テンダーロイン=赤身特化型という構図です。脂の有無は味の濃さだけでなく、調理方法や満足感にも直結する要素になります。
カロリー・栄養素の違い
カロリー面でも両者には大きな差があります。
100gあたりのカロリーは、サーロインが約230〜300kcal、テンダーロインは約150〜180kcal程度です。これは脂肪分の差によるもので、テンダーロインは脂が少ない分だけカロリーも低くなります。
また、たんぱく質量では両者とも高く、100gあたり20g以上の良質なたんぱく質を含みますが、脂質の量はサーロインがテンダーロインの約2〜3倍程度になることが多いです。
栄養面で見ると、サーロインはエネルギー源として優れている一方、テンダーロインは高たんぱく低脂質のため、ダイエットやボディメイク中にも向いている部位といえます。
「脂の旨味を楽しむか」「あっさりと赤身の栄養を取るか」という観点で選ぶと、自分に合った部位が見つかりやすいでしょう。
調理法とおすすめの食べ方
ステーキにするならどっち?
ステーキにするなら、サーロインが最も王道です。霜降りの脂と赤身のバランスがステーキ調理に非常に向いており、焼き上げることで外は香ばしく中はジューシーな仕上がりになります。脂の旨味があるため、シンプルな塩・コショウだけで極上の味わいを楽しめます。
一方で、テンダーロインもステーキとして人気があります。サーロインのような脂の香ばしさはないものの、赤身の繊細な味わいと柔らかさを最大限に活かすなら、厚切りフィレステーキが理想的です。脂が少ない分、火加減や時間管理が美味しさの鍵になります。
焼き加減と火入れのコツ
サーロインは脂が多いため、中火〜強火で表面をしっかりと焼き、内部をミディアム〜ミディアムレアに仕上げるのが基本。余分な脂が焼けることで香ばしさが生まれ、肉全体に旨味が広がります。
テンダーロインは非常に柔らかいため、強火で焼きすぎると一気にパサついてしまいます。理想は、強火で表面を焼き固め、すぐに火を弱めてじっくりと中まで火を入れること。中心部はレア〜ミディアムレアが最もおいしいとされています。
焼いたあとにアルミホイルなどで休ませる“余熱調理”もポイントで、肉汁を閉じ込めてしっとり仕上げることができます。
ロースト・グリル・しゃぶしゃぶの相性
調理法の幅広さでも両者には違いがあります。
サーロインはグリルやローストに向いており、脂の旨味を活かした調理で真価を発揮します。厚切りのステーキやローストビーフはもちろん、グリルで香ばしく焼き上げると、脂の香りが引き立ちます。
テンダーロインはローストビーフやしゃぶしゃぶに特に適しています。脂が少ない分、繊細な火入れでも失敗しにくく、しっとりとした柔らかさが際立ちます。薄切りにしてしゃぶしゃぶにすると、口の中でほろりとほぐれるような食感を楽しめます。
プロがすすめる調理アレンジ
プロの料理人は、サーロインとテンダーロインの特性を理解したうえで、それぞれに適した火入れと味付けを行います。
サーロインは脂の旨味を生かすため、バターやニンニク、ハーブなどの香りと組み合わせると一層深みが増します。焼いたあとに軽くバターを溶かし、香ばしい香りをまとわせるのが定番のテクニックです。
テンダーロインは繊細な肉質を活かすため、シンプルな味付けが基本。塩と胡椒だけで仕上げることで、肉本来の上品な旨味を引き出します。また、低温調理や真空調理など、温度管理を重視する調理法とも非常に相性が良い部位です。
それぞれの特徴に合わせて調理法を選ぶことで、同じ牛肉でもまったく異なる味わいを楽しむことができます。
サーロインとテンダーロインの選び方ガイド
予算とシーン別の選び方
サーロインとテンダーロインは、どちらも高級部位ですが、価格帯と向いているシーンが異なるため、上手に使い分けることがポイントです。
- 特別な日や贅沢な食事:テンダーロイン
 → 希少部位で価格は高めですが、上品で柔らかい食感が特別感を演出します。記念日ディナーや贈答用に最適。
- しっかり食べたい・ボリューム重視:サーロイン
 → 脂と赤身のバランスが良く、満足度が高い部位です。BBQやステーキディナーなど、豪快なシーンに向いています。
- 健康志向やダイエット中:テンダーロイン
 → 脂質が少なくカロリー控えめ。軽やかでヘルシーな食事にぴったりです。
- コスパを重視する食卓:サーロイン
 → テンダーロインに比べて流通量が多く、比較的手ごろな価格帯で手に入るため、普段使いにも向いています。
このように、単に価格だけでなく「どんなシーンで食べたいか」を基準にすると、満足度の高い選び方ができます。
肉質・霜降り・赤身の見分け方
サーロインとテンダーロインを選ぶ際には、見た目で肉質を見極める力が重要です。
- サーロイン
 → 脂肪層が外側にしっかりとあり、霜降り(サシ)が細かく均一に入っているものが高品質です。脂が白く、ツヤがあるものを選ぶと焼いたときに旨味がしっかり出ます。
- テンダーロイン
 → 赤身が鮮やかで均一な色をしていることがポイントです。脂はほとんどないため、肉の色と質感で鮮度を判断します。乾燥していたり、黒ずんでいるものは避けましょう。
また、肉の弾力感も大切です。サーロインはしっかりとした弾力と脂のツヤ、テンダーロインはしっとりとした柔らかさが感じられるものを選ぶと失敗が少なくなります。
精肉店・通販での買い方
実店舗と通販では、購入時のポイントが少し異なります。
- 精肉店の場合
 → その場で厚さを指定できたり、部位の特徴を店員に聞けるのがメリットです。「ステーキ用に厚めで」「脂控えめがいい」など希望を伝えると、より自分好みの肉を選んでもらえます。テンダーロインは厚切りが基本なので、200g前後を目安にするとちょうどよいボリュームです。
- 通販の場合
 → 写真と説明をよく確認し、霜降りの入り方・グレード(A5など)・産地表示をチェックすることが大切です。テンダーロインは希少なため価格が高くなりがちですが、産直やセール時を狙えば比較的お得に購入できます。サーロインは通販でも種類が豊富で、価格帯の幅も広いのが特徴です。
どちらの場合も、用途を明確にして購入することが失敗しないコツです。
初心者でも失敗しないポイント
肉選びに慣れていない人でも、以下のポイントを押さえれば失敗しません。
- 食べたいシーンを先に決める(贅沢・ボリューム・健康など)
- 脂の量を意識する(こってり派はサーロイン、あっさり派はテンダーロイン)
- 肉質を見極める(霜降りの入り方、赤身の色合い)
- 信頼できる販売元を選ぶ(精肉店・公式通販など)
- 焼き方との相性を考える(テンダーロインはレア〜ミディアム、サーロインはミディアム〜ミディアムレアがベスト)
この基本を押さえるだけで、初心者でも満足度の高い肉選びができるようになります。
まとめ|サーロインとテンダーロインどちらを選ぶ?
それぞれの特徴と違いの整理
サーロインとテンダーロインは、部位の位置こそ近いものの、特徴は正反対です。
- サーロインは脂と赤身のバランスが良く、香ばしくジューシーな味わい。
- テンダーロインは脂が少なく、柔らかく上品な赤身の旨味が特徴。
- サーロインはボリューム重視、テンダーロインは繊細さと特別感重視。
- カロリー面でも、テンダーロインの方が低く、ヘルシー志向の人にも適しています。
この違いを理解することで、目的に合った部位を選べるようになります。
シーン別おすすめ部位
- 贅沢な食事・記念日 → テンダーロイン(上品な味と柔らかさ)
- BBQ・豪快に楽しみたいとき → サーロイン(ボリュームと香ばしさ)
- 健康志向・ダイエット中 → テンダーロイン(低脂質・高たんぱく)
- コスパ重視・普段の食卓 → サーロイン(価格帯が広く選びやすい)
価格・味・カロリーのまとめ
| 項目 | サーロイン | テンダーロイン | 
|---|---|---|
| 価格 | 高級だが入手しやすい | 非常に高級・希少部位 | 
| 味 | 脂の甘みと赤身のバランス | 赤身の繊細な旨味 | 
| 食感 | 弾力がありジューシー | とろけるような柔らかさ | 
| カロリー | やや高め | 低脂質・低カロリー | 
| 用途 | ステーキ、BBQ、ロースト | フィレステーキ、ローストビーフ | 
この比較表を見ると、両者の違いが一目瞭然です。どちらが優れているというよりも、「どう楽しみたいか」で選ぶのがポイントです。
賢い買い方と楽しみ方
サーロインとテンダーロインを選ぶときは、価格だけでなく用途・味の好み・シーンを意識することが大切です。
脂の旨味と満足感を求めるならサーロイン、柔らかく上品な味を求めるならテンダーロイン。ふるさと納税や通販を活用すれば、高級部位でも手ごろに手に入れることも可能です。
また、調理法との相性を理解しておくと、おいしさを最大限に引き出せます。
サーロインはしっかり焼いて香ばしさを楽しみ、テンダーロインは丁寧な火入れで柔らかさを活かすのが基本です。
どちらも牛肉の最高峰と呼べる部位だからこそ、シーンと好みに合わせた選び方と調理で、一段上の食体験を楽しむことができます。
 
  
  
  
  
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