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馬刺しを食べ過ぎるとどうなる?症状・目安量・食べ過ぎた後の対処法まとめ

馬刺し食べ過ぎ 馬肉

馬刺しを食べ過ぎてしまった後、腹痛や気持ち悪さを感じて不安になっていませんか。

食中毒・プリン体による痛風・寄生虫など、食べ過ぎると起きうるリスクは意外と多くあります。

この記事では、食べ過ぎた後にまずやるべき対処法から、1回あたりの適切な量の目安、次から食べ過ぎないためのコツまでまとめて解説します。

  1. 馬刺しを食べ過ぎるとどうなる?知っておきたい6つのリスク
    1. 食中毒で腹痛・下痢・嘔吐が起きることがある
    2. 寄生虫(サルコシスティス・フェアリー)に感染するリスク
    3. プリン体の摂り過ぎが痛風につながる
    4. 消化しきれずに胃もたれ・消化不良になることも
    5. アレルギー反応が出るケースもある
    6. 冷凍・解凍の不備が食中毒の一番の原因になる
  2. 馬刺しはどれくらいから「食べ過ぎ」になる?
    1. 1回あたりの量はどのくらいが適切か
    2. 1日トータルで考えたときの目安
    3. 子どもや高齢者が食べるときに気をつけること
    4. 痛風・腎臓病など持病がある人の場合
    5. 部位によってプリン体の量がこんなに違う
  3. 食べ過ぎてしまったときの対処法
    1. 腹痛・下痢が出たらまずこう対処する
    2. 嘔吐してしまったときの応急対応
    3. 水分補給と安静でどこまで回復できるか
    4. こうなったら病院へ行くサイン
  4. 馬刺しの食べ過ぎを防ぐちょっとしたコツ
    1. 食べはじめる前に量を決めてしまう
    2. よく噛むだけで食べ過ぎを防げる理由
    3. 温かい汁物や副菜と組み合わせると調子が整う
    4. お酒と一緒に食べるときこそ量に注意したい
    5. 購入先と保存方法が安全性を大きく左右する
  5. 馬刺しには食べ過ぎさえしなければうれしい栄養がたっぷり
    1. 鉄分・タンパク質が豊富で体づくりに向いている
    2. 低カロリーかつ必須脂肪酸が豊富でダイエット中にもうれしい
    3. 美肌・疲労回復にも役立つ栄養素が揃っている
  6. 馬刺しの食べ過ぎに関するよくある疑問
    1. 毎日食べ続けると体に悪い?
    2. お酒と一緒に食べ過ぎると痛風になりやすいの?
    3. 子どもや妊婦が多く食べてしまったときは?

馬刺しを食べ過ぎるとどうなる?知っておきたい6つのリスク

馬刺しは栄養価が高くヘルシーな食材として知られていますが、食べ過ぎると体にさまざまな悪影響が出ることがあります。

「生肉だから少しくらい平気」と思いがちですが、それぞれのリスクをあらかじめ知っておくことで、安全においしく楽しめるようになります。

食中毒で腹痛・下痢・嘔吐が起きることがある

馬刺しを食べ過ぎた後に起きやすいトラブルのひとつが、食中毒による消化器症状です。

生肉である馬刺しには、カンピロバクターやサルモネラなどの食中毒菌が付着している可能性があります。

通常、少量であれば体の免疫で対処できることが多いですが、大量に食べることでリスクが高まります。

食中毒の主な症状と、現れるまでの目安は以下のとおりです。

原因菌主な症状発症までの目安時間
カンピロバクター腹痛・下痢・発熱・嘔吐2〜7日
サルモネラ腹痛・下痢・嘔吐・発熱6〜72時間
腸管出血性大腸菌(O157など)激しい腹痛・血便・嘔吐3〜8日

馬肉は牛肉や豚肉に比べて腸管出血性大腸菌のリスクは低いとされていますが、ゼロではありません。

症状が強い場合や血便が出る場合は、自己判断せずに医療機関を受診してください。

寄生虫(サルコシスティス・フェアリー)に感染するリスク

馬刺しに特有の寄生虫として知られているのが「サルコシスティス・フェアリー(Sarcocystis fayeri)」です。

この寄生虫が体内に入ると、食後数時間以内に嘔吐・下痢・腹痛などの症状が出ることがあります。

感染したすべての人が症状を起こすわけではありませんが、大量に食べるほど体内に入り込む虫体数も増えるため、リスクが高まります。

サルコシスティス・フェアリーは-20℃で48時間以上冷凍することで感染能力を失うことが確認されています。

このため、食品衛生法に基づき、市販される馬肉は冷凍処理が義務付けられています。

ただし、解凍後の再冷凍や不適切な管理が行われた製品では処理が不十分なケースもゼロではないため、信頼できる購入先で買うことが大切です。

プリン体の摂り過ぎが痛風につながる

馬肉はプリン体を含む食品です。

プリン体は体内で分解されると尿酸になり、血液中の尿酸値が高い状態が続くと「痛風」を引き起こすことがあります。

馬肉のプリン体含有量は、他の肉類と比べると以下のような位置づけです。

食品100gあたりのプリン体量
馬肉(赤身)約120〜140mg
牛もも肉約90mg
豚ロース約75mg
鶏むね肉約130mg
マグロ(赤身)約160mg

馬肉のプリン体量は飛びぬけて多いわけではありませんが、食べ過ぎればそれだけ摂取量が増えます。

日本痛風・核酸代謝学会のガイドラインでは、プリン体の1日摂取量の目安を400mg以内としており、大量に食べ続けることはこの上限を超えるリスクがあります。

痛風の持病がある方や尿酸値が高めの方は、特に食べる量に気をつけることが大切です。

消化しきれずに胃もたれ・消化不良になることも

馬刺しは生のたんぱく質が豊富な食品であるため、一度に大量に食べると消化器官に負担をかけることがあります。

特に消化機能が落ちているとき、空腹時に一気に食べたとき、またはお酒と一緒に大量に食べたときは、胃がもたれたり消化不良を起こしたりしやすくなります。

生肉は加熱肉に比べて消化に時間がかかるという特徴もあります。

胃腸が弱い人や、食が細い高齢の方などは特に注意が必要です。

アレルギー反応が出るケースもある

馬肉アレルギーはまれですが、存在します。

馬肉に含まれるアルブミンやグロブリンなどのたんぱく質が、体内でアレルゲンとして反応することがあります。

症状は蕁麻疹・口や喉のかゆみ・腹痛など多岐にわたり、まれにアナフィラキシーショックを引き起こすこともあります。

初めて馬刺しを食べる場合や、これまで食べた記憶が少ない場合は、少量から試すのが安全です。

食後に体に異変を感じたら、すぐに食べるのをやめて様子を見てください。

冷凍・解凍の不備が食中毒の一番の原因になる

馬刺しによる食中毒やリスクを高める要因として、見落とされがちなのが「保存・解凍の管理ミス」です。

購入した馬刺しを適切に管理しないと、どれだけ良質な製品でも食中毒や寄生虫リスクが高まります。

よくある管理ミスのパターンは以下のとおりです。

ミスのパターン起きうるリスク
冷凍のまま長期間放置し鮮度が落ちた状態で食べる菌の増殖・品質劣化
解凍後、長時間常温放置してから食べる食中毒菌の急増
解凍済みの馬刺しを再冷凍してから食べる寄生虫の処理が不十分になる可能性
開封後に空気に触れたまま冷蔵庫で保存する酸化・細菌の繁殖

解凍後の馬刺しは、当日中に食べきることが基本です。

解凍する際は冷蔵庫内でゆっくりと時間をかけて行い、流水解凍する場合も袋ごと水に当てて短時間で済ませるようにしてください。

馬刺しはどれくらいから「食べ過ぎ」になる?

馬刺しが体にいい食材であることは確かですが、「ヘルシーだから多めに食べても大丈夫」という考え方は少し危険です。

適切な量を知っておくことで、リスクを気にせずおいしく楽しめるようになります。

1回あたりの量はどのくらいが適切か

馬刺しの1回あたりの適切な摂取量は、成人で80〜100g程度が目安とされています。

これはスーパーや通販で販売されている馬刺しパック(1人前)の量とほぼ一致します。

100gを超えて食べ続けると、プリン体や脂質の摂取量が増えるだけでなく、消化器官への負担も大きくなります。

食欲が旺盛なときや、お酒のつまみとして食べるときは特に量が増えやすいため、食べはじめる前に皿に取り分けておくのが効果的です。

1日トータルで考えたときの目安

1日トータルの摂取量としては、100〜150g以内を目安にするのが無難です。

この量を守ることで、プリン体の1日摂取量の目安とされる400mg以内(日本痛風・核酸代謝学会ガイドライン)に収まりやすくなります。

1日あたりの馬刺しの量とプリン体摂取量の関係は以下のとおりです。

1日の摂取量プリン体摂取量の目安評価
50g約60〜70mg余裕あり
100g約120〜140mg適量の範囲内
200g約240〜280mgやや多め
300g以上約360mg〜食べ過ぎのライン

もちろん、馬刺し以外の食事でもプリン体を摂取しているため、その日の食事全体のバランスで判断することが大切です。

レバーやエビ、干し椎茸などプリン体が多い食品を同じ日に食べるときは、馬刺しの量をさらに控えめにしてください。

子どもや高齢者が食べるときに気をつけること

子どもと高齢者は、成人と同じ基準で食べるのは避けたほうが安全です。

それぞれの理由は異なりますが、いずれも消化機能や免疫機能が成人より低い点が共通しています。

対象目安量主な理由
幼児(6歳未満)原則として与えない免疫が未発達で食中毒・寄生虫感染のリスクが高い
小学生以上の子ども30〜50g程度消化機能が成人より弱く、少量でも体への負担になりやすい
高齢者(65歳以上)50〜80g程度消化機能・免疫機能の低下により食中毒症状が重くなりやすい

厚生労働省は、生肉の摂取について子どもや高齢者、免疫が低下している人への注意を呼びかけています。

「一口だけなら大丈夫」と思いがちですが、体調が優れないときや胃腸が弱っているときは特にリスクが上がるため、避けるほうが無難です。

痛風・腎臓病など持病がある人の場合

持病によっては、健康な成人向けの目安量であっても食べ過ぎになるケースがあります。

持病注意点目安量の考え方
痛風・高尿酸血症プリン体の摂取が尿酸値をさらに上げる1日50g以下に抑えるか、主治医に相談する
慢性腎臓病たんぱく質・カリウム・リンの制限が必要なことが多い1食あたりのたんぱく質量を計算した上で判断する
肝臓疾患プリン体の代謝が滞りやすく尿酸値が上がりやすい少量にとどめ、医師に確認する
アレルギー体質馬肉アレルギーのリスクがある初回は少量から試す

痛風の持病がある方が馬刺しを楽しみたい場合は、主治医に相談した上で食べる頻度と量を決めることをおすすめします。

プリン体の少ない部位を選ぶことも、リスクを抑えるひとつの方法です。

部位によってプリン体の量がこんなに違う

馬刺しは部位によってプリン体の含有量が異なります。

プリン体は細胞の核に多く含まれるため、細胞が密集している部位ほど含有量が高くなる傾向があります。

部位100gあたりのプリン体量特徴
赤身(もも・ランプ)約120〜140mg最もポピュラーな部位。プリン体は中程度
タテガミ(コウネ)約50〜70mg脂が多い希少部位。プリン体は比較的少ない
レバー(肝臓)約220〜300mg栄養豊富だがプリン体が多い。食べ過ぎに注意
ハツ(心臓)約170〜190mg内臓系はプリン体が高めの傾向がある
フタエゴ(あばら)約100〜120mg脂と赤身のバランスがよい部位

プリン体が気になる人は赤身やタテガミを中心に食べ、レバーやハツなどの内臓系は少量にとどめておくのがおすすめです。

また、プリン体は水に溶け出す性質があるため、ゆっくり噛んでだ液と混ぜながら食べることが、吸収を穏やかにするうえで多少の効果があるとも言われています。

食べ過ぎてしまったときの対処法

馬刺しを食べ過ぎた後に体の不調を感じても、多くの場合は適切な対処をすれば自宅で回復できます。

ただし、症状の種類や強さによっては医療機関を受診すべきケースもあるため、まず自分の状態を冷静に確認することが大切です。

腹痛・下痢が出たらまずこう対処する

腹痛や下痢が起きた場合、最初にやることは「無理に食べるのをやめる」ことです。

食べかけの馬刺しが残っていても、すぐに食べるのをやめてください。

その後は以下の手順で対処するのが基本です。

まず、体を冷やさないようにして横になり、お腹を温めます。

湯たんぽやカイロをタオルで包んでお腹にあてると、腸の動きが落ち着きやすくなります。

下痢が続いているときは水分が失われているため、少量ずつこまめに水や経口補水液を飲んでください。

食事は症状が落ち着くまで控え、食べられるようになってきたらおかゆやうどんなど消化のよいものから始めます。

市販の下痢止めについては、細菌や毒素が原因の場合に使用すると体外への排出を妨げることがあるため、自己判断での服用は慎重にしてください。

嘔吐してしまったときの応急対応

嘔吐した後は、まず口の中を水でゆすいで清潔にしてください。

胃の中が空になった直後に水や食べ物を摂ると再び嘔吐しやすくなるため、少し時間をおいてから少量ずつ水分を補給します。

体を横にするときは、嘔吐物が気道に入るのを防ぐために横向きに寝るようにしてください。

特に食後すぐに強い嘔吐が繰り返される場合や、吐き気がなかなか治まらない場合は、無理に水分を飲もうとせず安静を優先してください。

嘔吐後の対応の流れをまとめると以下のとおりです。

タイミング対処内容
嘔吐直後口をゆすぐ・横向きに安静
30分〜1時間後スプーン1杯程度の水や経口補水液を少しずつ
症状が落ち着いてきたら水分量を徐々に増やす
翌日以降消化のよい食事から少しずつ再開

嘔吐と下痢が同時に起きているときは脱水が進みやすいため、水分補給を特に意識してください。

水分補給と安静でどこまで回復できるか

軽度の腹痛・下痢・嘔吐であれば、水分補給と安静によって多くの場合24〜48時間以内に症状が改善します。

水分補給に使う飲み物は、水か経口補水液が最適です。

スポーツドリンクは糖分が多いため、大量に飲むよりは薄めて使うか経口補水液を選ぶほうが体への負担が少なくなります。

コーヒーやアルコール、乳製品は胃腸を刺激するため、症状が出ている間は避けてください。

飲み物症状中の適否理由
刺激が少なく吸収されやすい
経口補水液水分と電解質を同時に補給できる
スポーツドリンク(薄めて)糖分が多いためそのままでは負担になる
お茶(緑茶・麦茶)少量なら可。カフェインが多い種類は避ける
コーヒー・アルコール胃腸を刺激し症状を悪化させる
牛乳・乳製品腸への刺激が強く下痢を悪化させる可能性がある

安静にする際は、部屋を適度に温かく保ち、体を締め付けない服装で横になるのが理想的です。

症状が軽く、水分をしっかり摂れていれば、一晩休むだけでかなり回復することがほとんどです。

こうなったら病院へ行くサイン

自宅での対処を続けながらも、以下の症状が出てきたときは迷わず医療機関を受診してください。

症状緊急度の目安
血便・黒い便が出る早急に受診(腸管出血性大腸菌の可能性)
38.5℃以上の発熱が続く当日〜翌日中に受診
水分を飲んでもすぐに吐き出してしまう当日中に受診(脱水リスクが高い)
激しい腹痛が6時間以上続く当日中に受診
意識がぼんやりする・ふらつきがひどい救急を検討
乳幼児・高齢者で嘔吐・下痢が止まらない早急に受診

受診する際は「馬刺しをいつ・どれくらい食べたか」「症状が始まった時間」「今出ている症状の詳細」を医師に伝えると、診断がスムーズになります。

食中毒が疑われる場合、同じ馬刺しを食べた人が複数いるときは保健所への連絡が求められるケースもあります。

症状が軽くても、翌日になって急に悪化することがあるため、「もう少し様子を見よう」と判断を先延ばしにしすぎないことが大切です。

馬刺しの食べ過ぎを防ぐちょっとしたコツ

馬刺しの食べ過ぎを防ぐのに、特別な我慢や厳しい制限は必要ありません。

少し意識を変えるだけで、体への負担を減らしながらおいしく楽しめるようになります。

食べはじめる前に量を決めてしまう

食べ過ぎてしまう最大の原因は、量を決めずに食べはじめることです。

「おいしいからもう少しだけ」という感覚は、気づいたときには適切な量をすでに超えていることがほとんどです。

対策はシンプルで、食べる前にあらかじめ皿に取り分けておくことです。

パックのまま食卓に出すのをやめて、1人分80〜100gを小皿に盛ってから食べはじめるようにするだけで、自然と量をコントロールしやすくなります。

複数人で食べる場合も同様に、最初に全員分を取り分けてしまえば、「あるから食べる」という流れを断ち切ることができます。

空腹の状態で食べはじめると満腹感が遅れて感じられるため、食事の最初に汁物やサラダを先に食べておくのも効果的です。

よく噛むだけで食べ過ぎを防げる理由

よく噛んで食べることは、食べ過ぎ防止に直接つながります。

満腹感をもたらすホルモン(コレシストキニンやGLP-1など)は、食べはじめてから約20分後に分泌されはじめるとされています。

早食いをするとこの信号が間に合わず、お腹がいっぱいになる前にどんどん食べ進めてしまいます。

馬刺しは柔らかくて食べやすい食品なので、意識しないと噛む回数が少なくなりがちです。

1切れあたり20〜30回を目安によく噛むと、少量でも満足感が得られやすくなります。

さらに、よく噛むことで消化酵素を含むだ液が分泌されるため、消化不良や胃もたれの予防にもなります。

食べるペースをゆっくりにするだけで、食べ過ぎと体への負担を同時に抑えることができます。

温かい汁物や副菜と組み合わせると調子が整う

馬刺しは冷たい食品なので、胃腸が冷えやすく、一度に大量に食べると消化器官に負担がかかりやすくなります。

温かい汁物や副菜と組み合わせることで、胃腸の温度を保ちながら消化を助けることができます。

組み合わせとして特におすすめなのは以下のとおりです。

組み合わせ期待できる効果
味噌汁・スープ胃腸を温めて消化を助ける。食べる量の調節にもなる
大根おろし消化酵素(アミラーゼ・プロテアーゼ)を含み、たんぱく質の消化をサポートする
しょうが体を温め、胃腸の働きを活発にする
温かい煮物・蒸し野菜食事全体のボリュームを増やし、馬刺しの摂取量を自然に抑えてくれる

馬刺しをメインに据えながらも、食卓に温かい一品を必ず加える習慣をつけると、体への負担が大きく変わります。

薬味として生姜やにんにく、ネギを一緒に食べることも、消化促進と殺菌の両面でよい効果が期待できます。

お酒と一緒に食べるときこそ量に注意したい

馬刺しはお酒との相性がよい食品ですが、アルコールと組み合わせるときは特に食べ過ぎに注意が必要です。

理由はいくつかあります。

まず、アルコールには食欲を増進させる作用があるため、飲みながら食べると満腹感を感じにくくなります。

また、アルコール自体にもプリン体が含まれる種類があり、馬刺しとの同時摂取で尿酸値が上がりやすくなります。

お酒の種類100mlあたりのプリン体量
ビール約5〜7mg
日本酒約1〜2mg
焼酎ほぼ0mg
ワインほぼ0mg
ハイボールほぼ0mg

ビールは他のお酒に比べてプリン体が多く、馬刺しと一緒に大量に飲むと尿酸値が上がるリスクが高まります。

さらに、アルコールには尿酸の排泄を妨げる作用もあるため、プリン体の摂取量が少なくても尿酸値に影響することがあります。

お酒の席で馬刺しを楽しむときは、あらかじめ量を決めておくこと、水や温かい飲み物をこまめに挟むことを意識してください。

購入先と保存方法が安全性を大きく左右する

食べ過ぎ以外のリスクを下げるためにも、購入先の選び方と購入後の保存方法は非常に重要です。

信頼できる購入先かどうかを判断するポイントは以下のとおりです。

チェック項目確認すべき内容
産地・産地証明の有無熊本・長野・福島など産地が明記されているか
冷凍処理の表示生食用として適切な冷凍処理が施されているか
衛生管理の実績食品衛生法に基づく適切な管理がされているか
購入経路専門店・信頼できる通販サイト・スーパーの生食用コーナーかどうか

購入後の保存についても、以下の点を守ることが大切です。

冷凍状態で届いた馬刺しは、食べる直前まで冷凍庫で保管してください。

解凍する際は冷蔵庫内でゆっくり時間をかけて行うのが最も安全で、流水解凍する場合は袋のまま水に当てて30分以内を目安にしてください。

解凍後は当日中に食べきることが基本で、残った場合は加熱調理に切り替えるのが安全な対処法です。

再冷凍は品質の劣化と寄生虫処理の観点から避けてください。

馬刺しには食べ過ぎさえしなければうれしい栄養がたっぷり

ここまで食べ過ぎのリスクを中心に解説してきましたが、適量を守って食べる馬刺しは非常に栄養価の高い食品です。

馬肉が持つ栄養的な強みを知っておくことで、「どれくらいなら食べてよいか」の基準もより納得感を持って判断できるようになります。

鉄分・タンパク質が豊富で体づくりに向いている

馬肉は鉄分とタンパク質の含有量が特に豊富な食品です。

鉄分には赤血球の生成を助けるはたらきがあり、不足すると貧血や疲れやすさの原因になります。

馬肉の鉄分含有量は牛肉や豚肉と比較しても高く、特に赤身の部位に多く含まれています。

食品(赤身・100g)タンパク質鉄分脂質
馬肉約20〜22g約4〜5mg約2〜4g
牛もも肉約21g約2〜3mg約4〜10g
豚もも肉約20g約1mg約3〜7g
鶏むね肉約23g約0.3mg約1〜2g

タンパク質は筋肉・皮膚・髪・爪など体のあらゆる組織をつくる材料になります。

馬肉は高タンパクでありながら脂質が比較的少ないため、筋肉をつけたい人や体を絞りたい人にとって理にかなった食品といえます。

運動習慣がある人や体力をつけたい人にとっては、適量の馬刺しを食事に取り入れることは積極的に意味のある選択です。

低カロリーかつ必須脂肪酸が豊富でダイエット中にもうれしい

馬肉は同量の他の肉類と比べてカロリーが低く、ダイエット中でも取り入れやすい食品です。

食品(100g)カロリー
馬肉(赤身)約110〜120kcal
牛もも肉約180〜220kcal
豚もも肉約170〜200kcal
鶏もも肉(皮あり)約200kcal

さらに馬肉に含まれる脂質は、体脂肪として蓄積されにくいとされるオメガ3系脂肪酸(αリノレン酸)やオメガ6系脂肪酸が中心です。

これらは体内で合成できない必須脂肪酸であり、血中の中性脂肪を下げる効果や炎症を抑える効果が研究によって示されています。

カロリーを抑えながらも必要な栄養素をしっかり摂りたいというダイエット中の食事として、馬刺しは選択肢のひとつになり得ます。

ただし、タテガミ(コウネ)など脂が多い部位はカロリーが高くなるため、ダイエット目的であれば赤身を中心に選ぶとよいでしょう。

美肌・疲労回復にも役立つ栄養素が揃っている

馬肉にはビタミン類やグリコーゲンも豊富に含まれており、美肌や疲労回復の面でもうれしい食品です。

栄養素含まれる量(100g)主なはたらき
ビタミンB2約0.2〜0.3mg皮膚・粘膜の健康維持、脂質の代謝をサポート
ビタミンB12約2〜3μg神経機能の維持、睡眠リズムの調整に関与
ビタミンE約0.6〜1mg抗酸化作用、肌の老化を防ぐはたらき
グリコーゲン他の肉類より豊富運動後や疲労時のエネルギー補給に役立つ
コラーゲン前駆体(プロリン等)含有肌のハリや弾力を保つコラーゲン生成をサポート

特にグリコーゲンは肝臓や筋肉にエネルギーとして蓄えられる糖質の一種で、疲労回復に直接関係します。

馬肉は他の肉類と比べてグリコーゲンを多く含むとされており、運動後の回復食としても注目されています。

これだけの栄養素が揃っていることを考えると、適量を守って食べる馬刺しは体にとって非常に有益な食品です。

馬刺しの食べ過ぎに関するよくある疑問

毎日食べ続けると体に悪い?

毎日食べること自体が即座に体に悪いわけではありませんが、量と組み合わせによっては注意が必要です。

1日100g程度を守り、プリン体が多い他の食品(レバー・エビ・ビールなど)と重ならないようにすれば、毎日食べ続けても大きなリスクは生じにくいとされています。

ただし、尿酸値が高めの人や痛風の持病がある人にとっては、毎日の摂取は尿酸値を慢性的に押し上げるリスクがあります。

また、生肉を毎日食べることは食中毒のリスクとも向き合い続けることを意味するため、購入先と保存・解凍の管理を徹底することが前提になります。

健康診断で尿酸値や腎機能の数値が気になる方は、食べる頻度についてかかりつけ医に相談することをおすすめします。

お酒と一緒に食べ過ぎると痛風になりやすいの?

はい、お酒と馬刺しの組み合わせは、痛風リスクを高める要因が重なりやすい組み合わせです。

理由は大きく3つあります。

1つ目は、アルコールが体内で分解される過程で尿酸の生成が増えることです。

2つ目は、アルコールに利尿作用があり、腎臓からの尿酸排泄が妨げられやすくなることです。

3つ目は、アルコールが食欲を増進させるため、馬刺しを食べ過ぎてプリン体の摂取量が増えやすくなることです。

特にビールはアルコール飲料の中でもプリン体を比較的多く含むため、馬刺しとの組み合わせは尿酸値への影響がより大きくなります。

痛風のリスクを気にしている場合は、プリン体がほぼゼロの焼酎や蒸留酒を選び、馬刺しの量も少なめに抑えることが現実的な対策です。

子どもや妊婦が多く食べてしまったときは?

子どもや妊婦が馬刺しを多く食べてしまった場合は、症状の有無にかかわらず注意深く様子を見ることが必要です。

子どもの場合は免疫が未発達なため、少量でも食中毒や寄生虫感染が重症化するリスクがあります。

食後に腹痛・下痢・嘔吐・発熱などの症状が出た場合は、自己判断で市販薬を与えずに小児科を受診してください。

妊婦の場合は、食中毒菌のリステリアやトキソプラズマへの感染リスクが特に問題になります。

リステリア菌は妊婦が感染すると流産や早産のリスクを高めることが知られており、厚生労働省も妊婦に対して生肉の摂取を控えるよう注意を呼びかけています。

食べた後に発熱・悪寒・筋肉痛などインフルエンザに似た症状が出た場合は、速やかに産婦人科に連絡してください。

症状がなくても不安な場合は、次回の検診時に担当医に伝えておくことで安心につながります。